作品データ
あらすじ
ジャックは児童作家から犯罪小説家に転身し、執筆活動の為にヴィクトリアの連続殺人鬼のリサーチに没頭していた。
ところが、これが原因でジャックは自分が何者かに命を狙われているという誇大妄想に取り憑かれ、長年付き合っていた代理人は彼を見捨ててしまう。
だが、なぜかハリウッドの大物がジャックに興味を示し、彼の妄想はカオスな状態へ陥り、どんな場所でも命の危機を感じるようになるのだった。
登場人物&出演者
・ジャック(演:サイモン・ペッグ)
近年の出演作に『スパークス・ブラザーズ』、『インヘリタンス』などがあります。
主人公。絵本作家。犯罪小説家を目指し殺人鬼のリサーチする。思い込みが激しく殺人鬼に狙われていると考える。
殺されると思い常にナイフを持ち歩き、間違えて接着剤でくっつけて取れなくなってしまう。
脚本エージェントに会う為にコインランドリーへ洗濯に行くが、変質者と間違われ捕まる。
実は子供の頃、母親にコインランドリーに捨てられ施設で育ったせいでトラウマを持つ。
最後はパーキンスに捕まるも物語で命が助かり、再び絵本作家として再スタートを果たした。
・サンギート(演:アマラ・カラン)
代表作に『ダージリン急行』、『誘拐交渉人』シリーズなどがあります。
コインランドリーに来ていた若い女性。入店してジャックの異様な姿を見て当然のように驚いていた。
ジャックが投げてしまったパンツを拾い、彼の物だとして差し出すもナイフを出されて驚く。
店から逃げて警察が来ると、単なる誤解だと分かってジャックを責めずに家へ帰っていった。
連続殺人鬼を装ったパーキンスに狙われ、コインランドリーの地下でジャックと拘束される。
最後は生還してジャックの新しい本の発表会に参加し、彼からディナーに誘われ付いていく。
・フリードキン先生(演:ポール・フリーマン)
代表作に『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』、『ホットファズ/俺たちスーパーポリスメン!』などがあります。
精神科医。ジャックの主治医。孫の誕生日中にジャックから電話がかかって助けを求められてカウンセリングする。
部屋に入って隠していたタバコを吸い、家族にバレない為にお香を焚いて話しを聞いていた。
コインランドリーに行けないジャックの悩みについて分析し、バナナに例えて説明していた。
天国に行く為には地獄を通らないと行けないと話し、ジャックに勇気を与えて前進させる。
最後は新しい絵本を書いたジャックの発表会に参加し、次の作品のアイデアを助言した。
・クレア(演:クレア・ヒギンズ)
代表作に『ヘル・レイザー』、『ライラの冒険/黄金の羅針盤』などがあります。
ジャックのエージェント。絵本作家として成功したジャックが犯罪小説を書くという事で期待してマネージメントする。
ランチしながらジャックの新しい作品について聞くが、絵本の続編について期待していた。
「死の時代」という作品は受け入れる人が少なく、色々と探し回ってようやく見つけていた。
ジャックに電話してハリウッドに向かう前の脚本エージェントに会うように取り付けた。
最後はジャックの新しい本に手応えを感じつつ、会えなかった脚本エージェントを紹介した。
・トニー・パーキンス(演:アラン・ドレイク)
代表作に『Blackwood』、『スローターハウス・ルールズ』などがあります。
地域援助担当官。街を見回って安全を確保している。子供に言われてジャックの家まで来て状況を聞いた。
明らかにおかしいジャックの対応にも冷静に対応し、郵便受けを覗くとパンツが見えて驚く。
コインランドリーに向かうジャックを見かけて、声をかけるも怪しい言動も気にしなかった。
その正体は“ハノイ・ハンドシェイク”と呼ばれる連続殺人鬼だが、実際は殺人をせず。
最後はジャックの物語を聞いて感動するが、スマホを取りに来た客が来て悪事がバレた。
感想
[個人的な評価]
本作は映画監督兼作家のブルース・ロビンソンの『Paranoia in the Launderette』を原作に実写映画化した作品です。
この作品はイギリスの人気バンド「クーラ・シェイカー」のボーカル、クリスピアン・ミルズにとって初の長編映画監督作となります。
サイモン・ペッグが主演とタイトルのインパクトが非常に強いから、それなりの期待を持ってしまいました。
多分、これはジャック・ニコルソンの『恋愛小説家』を意識したタイトルだったが、残念ながらそこまで関連性はなかったと思う。
主人公は変態というよりは思い込みが激しいだけで変態ではなく、プロだからこそのめり込んでいる本物と言えるだろう。
なので、このタイトルはインパクトのみを重視しているせいで内容と少し違っていて、そのせいでハードルを上げてしまったと思う。
そもそも、本作は低予算で作られたイギリス映画と考えると、妥当な内容であるけど期待値が大きかっただけに少し肩透かしを食らった感じでした。
まだ「妄想小説家」なら納得できたけど、やはり「変態小説家」の方がインパクトが強いから採用されただろう。
ほぼサイモン・ペッグの一人舞台になっていて、彼が好きな人ならばたっぷりと楽しめるが、それ以外は微妙に感じてしまうだろう。
妄想のせいで大問題に巻き込まれるパターンは好きですが、本作はなんだか無理やりな感じがして納得はできなかったです。
コメディ映画なのに笑えないタイプの作品で、よく言えばシニカルなコメディだが、悪く言えば面白くないコメディになった感じでした。
コインランドリーも唐突な登場で序盤の妄想と関連性がないから、ここら辺ももっと密接に描いてくれたら面白くなったかもしれない。
それでもサイモン・ペッグはさすがの立ち回りで、微妙な脚本でも最後まで魅せてくれる演技が光っていました。
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