作品データ
あらすじ
巨大企業アンブレラ社の地下研究所“ハイブ”の死闘から36時間後、何者かに捕らわれたアリスはラクーン・シティの病院で目覚める。
病院を脱出したアリスだが、すでにその体は“T-ウイルス”が感染しているが、遺伝子レベルで共存して超人的な身体能力を発揮する。
一方でT-ウイルスが流出したラクーンシティはアンデッドで埋め尽くされ、地元警察特殊部隊の女性隊員ジルは生存者たちと街の脱出を試みるのだった。
登場人物&出演者
・アリス・アバーナシー(演:ミラ・ジョヴォヴィッチ)
近年の出演作に『ノー・グッド・シングス』、『プリティ・イン・ニューヨーク』などがあります。
主人公。前作で記憶喪失から徐々に取り戻していく。元々はアンブレラ社の特殊工作員。
前作でアンブレラ社に捕らわれ、幾度も人体実験を行った体にT-ウイルスを宿す事に。
その結果、超人的に身体能力が強化され、加えて超能力まで発揮する進化を遂げていく。
同じく生き残ったマットが人体生物兵器となってショックを受けるも彼以上の戦闘力を発揮。
最後はラクーン・シティを封鎖したケインを突き落として復讐の始まりを示唆する。
・ジル・バレンタイン(演:シエンナ・ギロリー)
代表作に『タイムマシン』、『トロイ/ザ・ウォーズ』があります。
ラクーン・シティの警察特殊部隊S.T.A.R.S.の女性隊員。停職中に緊急の出動に出向く。
警察署に着いて早々、ゾンビと化した市民を次々と撃ち殺し、街を出るよう警告する。
街から出られるゲートで同僚のペイトンと合流するも、アンブレラ社の強制退去に街へ戻る。
アシュフォード博士からの要請で娘のアンジェラ救出を条件に街からの脱出を図る。
最後はアリスと共闘してラクーン・シティから脱出し、捕らわれた彼女を助け出した。
・アンジェラ・アシュフォード(演:ソフィー・ヴァヴァサー)
代表作に『サラマンダー』、『エヴリン』などがあります。
アシュフォード博士の娘。筋ジストロフィーの難病だが、T-ウイルスとワクチンで回復。
ハイブのウイルス汚染でいち早く避難するが、トラックとの事故で取り残される。
同じく感染しているアリスとシンパシーを感じ、ジルも頼りにしながらも強い意思を持つ。
父親を目の前で殺されて深く悲しむが、アリスたちのおかげでなんとか立ち直った。
最後はアシュフォード博士の願い通りに街を脱出し、囚われていたアリスを迎えに行った。
・L.J.(演:マイク・エップス)
代表作に『ストレイ・ドッグ』、『ビー・バッド・ボイーズ』がある。
ラクーン警察にスリの容疑で捕まっていた。女ゾンビに噛まれるところをジルに解放される。
ラクーン・シティを車で逃げ回っていたが、ストリッパーに見取れて事故ってしまう。
なんとかラクーン警察に戻り、S.T.A.R.S.が防御を固める中でネメシスと遭遇する事に。
S.T.A.R.S.は全滅して一人だけ生き残り、ジルたちと合流して街からの脱出を図る。
最後は隙を突いて逃げようとするケインをヘリから引きずり下ろす大活躍をする。
・カルロス・オリヴェラ(演:オデッド・フェール)
代表作に『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』、『デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?』などがあります。
アンブレラ社の私設軍隊U.B.C.S.の隊長。ラクーン・シティでゾンビの制圧に派遣される。
仲間とともに制圧をするも、圧倒的なゾンビの数に押され、アンブレラ社にも見捨てられる。
アシュフォード博士の要請を受けて学校に向かうが、そこでアリスたちと合流する。
アンジェラが持っていた抗ウイルスを打って、T-ウイルスの感染によるゾンビ化を防ぐ。
最終的に隠し持ったナイフで結束バンドを切って反撃に出て街を無事に脱出する。
・テリ(演:サンドリーヌ・ホルト)
代表作に『ブラック・ローブ』、『バリスティック』があります。
ラクーン・シティのテレビ局のニュースキャスター。カメラを片手に状況を撮影する。
元は天気予報のキャスターで、カメラで撮影してエミー賞を狙うも、脱出が第一条件となる。
ケイン少佐によって街の外へ出る扉が封鎖され、ジルやペイトンたちと教会へ避難した。
街から脱出する為にアシュフォード博士が出した条件としてアンジェラを探す協力をする。
最後はアンジェラを探すべくアリスたちと学校に来るも、子供のゾンビに食い殺された。
・ペイトン(演:ラズ・アドティ)
代表作に『アミスタッド』、『DOOM』などがあります。
ラクーン・シティの警察特殊部隊S.T.A.R.S.の男性隊員。ゲートで市民の誘導をしていた。
街を封鎖する扉で待機していると、警察署から駆けつけたジルとの合流に喜んでいた。
ゲートで油断して足を噛まれ、徐々にゾンビ化しながらアリスやジルと行動をする。
S.T.A.R.S.隊員を狙うネメシスに遭遇し、圧倒的な火力の前にどうにもできず。
最後はネメシスに挑もうとするも射殺され、蘇ってゾンビ化してジルに始末された。
・アシュフォード博士(演:ジャレッド・ハリス)
代表作に『ナチュラル・ボーン・キラーズ』、『ロスト・イン・スペース』などがあります。
アンブレラ社の科学者。T-ウイルスを開発した張本人。元は娘の病気を治す為に作った。
筋ジストロフィーの影響で車椅子を強いられ、娘にそうせない為にT-ウイルスを開発した。
アンブレラ社にT-ウイルスを悪用されている事に心を痛め、娘を何よりも第一に思う。
あくまで娘なしでの脱出を考えられず、アリスやカルロスたちに条件を出して協力させる。
最後は人質となってケイン少佐に撃たれてしまい、絶命してからゾンビ化して彼を襲った。
・ケイン少佐(演:トーマス・クレッチマン)
代表作に『ブレイド2』、『戦場のピアニスト』があります。
アンブレラ社のラクーン・シティ隔離部隊を指揮する。ネメシス計画の管理を任される。
冷静に状況を分析して、感染の広がりが予想以上で街の封鎖を独断で強行させる。
更にネメシス計画の為にアリスをムリヤリ戦わせ、その為に人質を殺す事も厭わない。
ヘリで逃げ出そうとしてL.J.に殴り飛ばされ、アリスにヘリから突き落とされる。
最後は足が折れて銃で自殺しようとするも弾切れで、最後はゾンビに食い殺される。
・ネメシス(演:マシュー・G・テイラー)
代表作に『ザ・スカルズ/髑髏の誓い』、『ゴシカ』などがあります。
ハイブで生き残ったマットが素体。アンブレラ社によって人型生物兵器に変えられる。
ハイブでリッカーに引っかかれ、そこから転移したウイルスによる変異を起こしていた。
アンブレラ社の生物兵器として“ネメシス計画”を実行して戦闘能力を試される。
S.T.R.A.S.などをあっさりと片付ける高い戦闘能力を見せ、アリスと直接対決する。
最後はマットの意識が体を支配し、ケインに反旗を翻すもヘリの墜落の下敷きになる。
感想
[個人的な評価]
一作目はゲーム『バイオハザード』の世界観を取り入れたオリジナル要素が強かった。
本作はよりゲームに近い要素として『バイオハザード3/LAST ESCAPE』をベースにしている。
前作で監督を務めたポール・W・S・アンダーソンは脚本と製作に回っています。
シリーズの主人公となったアリスは、人体実験によって超人的な身体能力を身につける。
ゲームではあくまで常人の鍛えられたレベルの人間が主人公であり、アリスの設定は完全に映画オリジナルとなっています。
その為、ゾンビではもはや相手にならず、強力なネメシス相手でも素手なら引き分けるほど。
これは明らかに『バイオハザード』の世界観から逸脱しており、前作の良かった部分をダメにしてしまっている要因となりました。
普通なら、この時点で本作は失敗になるはずだが、それを救ったのが原作では主人公の一人であるジル・バレンタインという存在でした。
本作では準主人公的な立場だが、ジルを演じたシエンナ・ギロリーの完璧すぎる容姿と存在感が充分すぎるほどにフォローしました。
アリスという絶対的な主人公と違い、人間であるジルが戦う姿は前作のアリスを彷彿させる。
それに加え、シエンナ・ギロリーが原作のジルにソックリだった為、本作において大きな役割を果たしていました。
同じく原作のキャラクターであるカルロスは別人であるが、オリジナルキャラクターとしては悪くない感じです。
途中までは『バイオハザード』という感じだったが、クライマックスでのアリスとネメシスのタイマンは明らかに蛇足でした。
確かにアリスの強さを示すにはちょうどいいシーンかもしれないが、『バイオハザード』の世界観から考えるとおかしい。
それに加え、最後のシーンでアリスが睨んだだけで相手を殺す超能力により、完全に『バイオハザード』と決別してしまったと思います。
本作は『バイオハザード』の世界観をベースにして、新たなパラレルワールドを築いた別の作品というべき内容になっている。
やはり、本作最大の救世主はジル・バレンタインを演じたシエンナ・ギロリーの一点に尽きると思います。
彼女の存在によって離れようとした『バイオハザード』の世界から辛うじて繋ぎ止めた重要な役目を果たしました。
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