作品データ
あらすじ
温泉街の役場に勤め、温泉大使も務める炎ジュンは、帰省中の牧場ひかると温泉PV撮影のアテンドをしていた。
かつて高度な文明を持ちつつも人間に安住の地を奪われたマタギたちは、地球侵略の為に攻撃を開始しようとする。
魔術によってゾンビと化したマタギたちが人間を襲いかかり、タレントが次々と殺される中でジュンはある秘密を知っていくのだった。
登場人物&出演者
・炎ジュン(演:緒沢あかり)
代表作に『お姉チャンバラ/THE MOVIE vorteX』、『リアル鬼ごっこ』などがあります。
主人公。いざなみ町の役場で働いている。温泉大使でもあってテレビの取材を受ける為に手配をしていた。
上司の仕事が適当で尻拭いしながら、後輩だったひかると再会を果たしてカメラを任せた。
マタギ伝説についてひかるやカオリたちから聞かれても、奥歯に物が挟まるような対応する。
ケンゾー・カブトの出現で逃げると、ひかるから一緒に戦う事を頼まれるが断ってしまう。
最後はマタギを倒す剣を手にしてケンゾー・カブトを倒し、覚悟を決めて戦いに身を投じる。
・牧場ひかる(演:平塚奈菜)
代表作に『ダウンロードするな!!禁断呪いのアプリ』、『土竜の唄/香港狂騒曲』などがあります。
いざなみ町の出身。短い間だけ役場で働いてジュンの後輩。東京に出て出版社で忙しくて連絡が取れず。
会社から地元に伝わるマタギ伝説の取材に来て、カメラを担当する代わりに同行していた。
海辺でケンゾー・カブトたちに襲われてホテルに逃げて、誰かと内密に連絡を取っていた。
その正体は内閣情報調査室の職員で、ジュンがマタギの末裔と知って助けようとしていた。
最後はマタギを倒す剣を手に入れたジュンがケンゾー・カブトを倒し、新たな戦いを知った。
・野村博士(演:野村達也)
代表作に『マーダーフィルム/コンクリート殺人』、『埼玉喰種』などがあります。
地震学者。電卓と何かの本を持ちながら、なぜか聴診器をビルに当てて音を聞いて調査していた。
カオリたちが出発する前にいざなみ町の話しを聞いて、大地震が起きるとして同行する事に。
いざなみ町に到着して担当者だったジュンに大地震の事を話すが、カレンに邪魔された。
ケンゾー・カブトの襲撃から逃げ出し、マタギ一族の女性と出会うもゾンビに襲わていた。
最後はなんとか逃げ出してジュンたちを合流し、マタギ一族との新たな戦いを説明した。
・カオリ(演:辺見麻衣)
代表作に『人妻調教日記/友人夫婦の目の前で』、『人妻』などがあります。
女性タレント。いざなみ町の温泉を紹介する番組に出演する。事務所でパンフレットを読みながら待機していた。
ディレクターがやって来ると、出発する時に野村と遭遇し、いざなみ町の地震予想を聞いた。
持病である心臓病に倒れたディレクターを置いて、カレンと合流して野村も付いてきていた。
いざなみ町に到着して温泉に入り、海辺で番組を始めようとして邪魔する人間を見かけた。
最後はマタギたちに殺されたカレンを探そうとして、襲われてその場で食い殺されてしまう。
・カレン(演:滝川かのん)
代表作に『うた魂♪』、『映画 はだかのくすりゆび』などがあります。
女性タレント。カオリとともにいざなみ町の温泉を紹介する番組に出演する。集合時間に遅刻していた。
ディレクターが心臓病で亡くなった事をカオリから聞いて、悲しまずに仕方ないと片付けた。
いざなみ町に到着して早々に温泉へ入りたいとジュンに申し出て、カオリとゆっくりする。
海辺で番組を始めようとして邪魔者が気になって、マタギたちに遭遇して二人を倒していた。
最後はボスに目潰しを食らってナイフで刺され、そのまま内蔵を食われて死亡してしまう。
・剣鉄也(演:イカルス渡辺)
代表作に『ダウンロードするな!!禁断呪いのアプリ』、『パラノーマルサイキック/奇』などがあります。
珍魚ハンター。ジュンの元彼。海岸でダイナマイトを使って釣りをしていて、それをジュンたちに見つかっていた。
当然のようにジュンにダイナマイトの使用を止められるが、適当な説明でごまかそうとした。
ホテルまで逃げていくと、裏切ったボスがひかるを食べそうになって止めて逃げ出した。
再びケンゾー・カブトの襲撃を受けてマタギゾンビを相手にして、ダイナマイトで自爆する。
最後は死んだと思われていたが、なぜか釣り仲間の元に戻って一緒に釣りを再開していた。
・ボス(演:佐藤宇)
代表作に『ダウンロードするな!!禁断呪いのアプリ』、『悪霊館』などがあります。
マタギ一族の末裔。地底に追いやられた一族とは違い、地上に残って仲間たちと人を襲って食っていた。
いつもは年寄りばっかりだったが、ジュンたちを見かけて手下と喜んで襲おうと計画する。
海辺で待機してカレンがやって来ると、手下たちがやられるが目潰しとナイフ攻撃で倒した。
ケンゾー・カブトに仲間がやられて逃げ出し、なぜかジュンたちと一緒に逃げ回っていた。
最後はホテルでひかるを襲うもジュンに倒され、ゾンビとなった元手下に食い殺された。
・ケンゾー・カブト(演:リ・コウジ)
代表作に『パラノーマルサイキック/怨』、『死臭/パフューム・オブ・デス』などがあります。
地底に追いやられたマタギ一族の一人。マタギの魔術によって一族の中で知られる最強の戦士を憑依された。
地球を支配する為に皇帝たちから派遣されると、一族のマタギたちを噛んで仲間にしていく。
海辺でジュンを見かけると、彼女こそがマタギの末裔で帰ってくるように説得をしていた。
ホテルにも出現して逃げたボスをマタギゾンビに食わせ、どうしてもジュンを諦められない。
最後は剣の自爆にも耐えるが、マタギを倒す剣を手にしたジュンによって葬られてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作はあの伝説的なレーベル「JVD」から発売された作品となります。
この作品は『秋葉原ゾンビ』で知られる森島大輔が監督と脚本を務めています。
超低予算のゾンビ映画を手がける森島大輔監督の作品であるが、本作は思い切ってバカ映画に振り切っています。
やはり、こういう超低予算のゾンビ映画というのはある程度開き直って、作っていた方が案外成功しやすいところがあります。
なぜか揃ってシリアスで真面目なゾンビ映画を作りたがっている監督が多いけど、予算がまったくない状態じゃクォリティーが付いていきません。
何より、そんな環境にある監督に才能があるはずもないので、作りたいモノより受けるモノを作るべきだと思っています。
そんな本作はバカ映画に振り切った感じになっていて、なぜかマタギをゾンビにするというアイデアはバカだけど斬新と言える。
ただ、これがまったく物語に生かされていないのは仕方ないとして、ストーリーはそこまで憎めないような感じとなっている。
真面目でシリアスなゾンビ映画だと脚本、演出、演技と求められる要素が強くなるが、低予算ではそんな事ができません。
それを逆手に取って本作はバカみたいな設定とストーリー展開にしているから、上記の要素を満たさなくても許してしまう部分がありました。
序盤で意味のない直球のエロシーンが展開されるが、それもまた森島大輔監督によるサービス精神から来ているだろうと思う。
以前に鑑賞した『秋葉原ゾンビ』はまさにシリアスで真面目な内容で退屈だったが、本作はいくらか楽しめる部分が存在していました。
マタギゾンビはどうでもいいのですが、イカルス渡辺による単独のボケとツッコミが滑り倒していた逆に良かったかもしれない。
数ある超低予算のゾンビ映画の中でも、まだエンターテイメント性を保とうとする監督の試行錯誤が感じ取れる作品でした。
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