作品データ
あらすじ
両親を殺された孤独な少年ブルース・ウェインは2年前から、腐敗したゴッサム・シティで悪を一掃するべく“バットマン”として自警活動をしていた。
そんな中、権力者を狙った連続殺人事件が発生すると、バットマンはゴッサム・シティ警察のジェームズ・ゴードン刑事と協力して犯人を捜査する。
しかし、犯人のりドラーは犯行現場に必ず謎めいたメッセージを残し、バットマンを繰り返し挑発していくのだった。
登場人物&出演者
・ブルース・ウェイン/バットマン(演:ロバート・パティンソン)
近年の出演作に『悪魔はいつもそこに』、『TENET/テネット』などがあります。
主人公。裏の顔はコウモリのマスクを被り“バットマン”として自警活動し、表の顔はウェイン産業の経営をする億万長者。
人生のすべてを殺された両親が願ったゴッサム・シティを救うべく、2年間も活動していた。
リドラーの殺人事件でゴードン警部補とともに捜査し、セリーナにも協力させて黒幕を探す。
黒幕がファルコーネと知り、セリーナの暴走を止めると、リドラーの計画を知ってしまう。
最後はリドラーの同志たちをセリーナの協力で阻止し、平和の為に戦うと強く誓っていた。
・セリーナ・カイル/キャットウーマン(演:ゾーイ・グラヴィッツ)
近年の出演作に『KIMI/サイバー・トラップ』、『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』などがあります。
ヒロイン。ナイトクラブ「アイスバーグ・ラウンジ』の店員。その正体は泥棒で軽業や肉弾戦をこなせる。
ルームメイトのパスポートを市長の家に盗みに行くと、バットマンに遭遇して正体を明かす。
誘拐されたルームメイトを探すべくバットマンに協力し、独自にファルコーネにたどり着く。
ファルコーネが父親だとバットマンに話し、復讐を止められ、リドラーが射殺して満足した。
最後はリドラーの同志を倒すバットマンを助け、大金を手にして別の街に行くとして別れた。
・ジェームズ・ゴードン警部補(演:ジェフリー・ライト)
代表作に『パスキア』、『ハンガー・ゲーム』シリーズなどがあります。
ゴッサム・シティ警察の刑事。2年前からバットマンと手を組んでゴッサム・シティの犯罪に対抗していた。
市長の殺害から始まるリドラーの事件について、バットマンが関わっているとして協力する。
リドラーのなぞなぞに振り回されてしまい、ペンギンが黒幕と推測するも外れてしまう。
セリーナが手に入れた証拠からファルコーネが黒幕と知り、テレビに公開して逮捕させた。
最後はリドラーの同志たちがベラを襲うもすぐに助け、ゴッサム・シティの復興を目指す。
・アルフレッド・ペニーワース(演:アンディ・サーキス)
近年の出演作に『SAS:反逆のブラックスワン』、『ロング・ショット/僕と彼女のありえない恋』などがあります。
ウェイン家の執事。元軍人。退役後にウェイン夫妻の護衛をしていた。ブルースに戦い方を叩き込んでいた。
「復讐」にのめり込むブルースを止めようとするが、父親じゃないと言われて何も言えず。
リドラーの暗号を軍人時代の知識を使って解いていき、ブルースにヒントを与えていた。
次なるターゲットとしてリドラーからの爆弾を手紙で送られ、気づくも重傷を負ってしまう。
最後は両親の死について真実を話し、自分を責めるもブルースに励まされて絆を確かめた。
・ベラ・リアル(演:ジェイミー・ローソン)
代表作に『Farewell Amor』などがあります。
ゴッサム・シティの市長候補。現職の市長と選挙戦を争っているが、治安の悪さを解消しようと市民に訴えいた。
現職の市長がリドラーに殺害されると、大規模な葬式でブルースに声をかけ協力を要請した。
市長に選ばれて演説する中でリドラーの仕掛けが発動し、市民の避難を言われてしまう。
混乱する市民を安心させる為に訴えたが、リドラーの同志によって銃撃を受けて負傷する。
最後は水浸しとなったゴッサム・シティを立ち直らせるとして、テレビの前で宣言していた。
・ギル・コルソン検事(演:ピーター・サースガード)
近年の出演作に『THE GUILTY/ギルティ』、『ロスト・ドーター』などがあります。
ゴッサム・シティの地方検事。ペンギンが経営する「-44」という裏のクラブに仲間と入り浸っていた。
クラブでドラッグをやってハイになっていると、セリーナに声をかけて色々としゃべった。
セリーナが帰ろうとして追っていくが、断れて一人で帰ろうとしてリドラーに捕まる。
首に爆弾を取り付けられ、市長の葬式に車で侵入してみんなの前に出て助けを求めていた。
最後は裏に控える大物の名前をバットマンから求められるが、拒否して頭を爆破された。
・オズワルド・“オズ”・コブレポット/ペンギン(演:コリン・ファレル)
近年の出演作に『アフター・ヤン』、『ヴォイジャー』などがあります。
ファルコーネの右腕でナイトクラブ「アイスバーグ・ラウンジ」の経営者。ドラッグなどを管理している。
リドラーのなぞなぞから事件に関わっているとして、バットマンから尋問を受けていた。
裏金を運ぶ際に再びバットマンに疑われ、逃げ出すも捕まってしまい、またも尋問される。
ファルコーネを裏切る度胸がないと堂々と話し、黒幕は別にいるとして放置されてしまう。
最後は逮捕されたファルコーネを裏切る言葉を吐きかけて、彼が死んで裏社会を引き継いだ。
・カーマイン・ファルコーネ(演:ジョン・タトゥーロ)
近年の出演作に『グロリア/永遠の青春』、『トランスフォーマー/最後の騎士王』などがあります。
ゴッサム・シティの裏社会のボス。ゴッサム・シティに蔓延する犯罪のすべてを取り仕切っている大物。
過去に銃弾を食らって重傷を負ったが、医者だったブルースの父親によって命を助けられた。
ナイトクラブで働いていた女性を妊娠させるが、その子供こそがセリーナでまったく知らず。
ブルースの父親が死んでから都市再開発を牛耳って、20年に渡ってゴッサム・シティを支配。
最後は音声をテレビで公開され、ゴードンたちに逮捕されるもリドラーに射殺されてしまう。
・エドワード・ナッシュトン/リドラー(演:ポール・ダノ)
近年の出演作に『THE GUILTY/ギルティ』、『オクジャ/okja』などがあります。
悪役。「?」マークを犯行現場に残す連続殺人犯。ゴッサム・シティの重要な人物たちを次々と殺害して謎を置いていく。
手始めに市長を殺害し、次に本部長、その次にコルソン検事を殺害してブルースを狙った。
アルフレッドが重傷を負い、ブルースがペンギンからファルコーネにたどり着いて待つ。
逮捕されたファルコーネを射殺して逮捕されるが、すでに同志たちへ仕掛けを送っていた。
最後はバットマンによって計画が失敗するが、隣の独房にいたジョーカーに励まされた。
感想
[個人的な評価]
本作は「バットマン」映画フランチャイズのリブートとして製作されました。
この作品は新型コロナウイルスの影響で当初の2021年6月から二度の延期となり、最終的に2022年4月に全米公開されました。
公開する前から今までのバットマンと違う噂があって、徹底したダークな世界観を描いていると言われていました。
実際に鑑賞すると、まさにコミックのバットマンが持つダークな世界観を描いていて、どこか破滅的なブルース・ウェインの姿も描かれています。
それまでのバットマンは正義と悪の間に揺れる心理描写があったけど、本作では人殺しをしないまでも「復讐」を体現したキャラクターになっています。
先に公開された『ジョーカー』は映画として高い評価を受けた流れだろうけど、よりリアルな世界に寄せているような描写でした。
当然ながらティム・バートン版、クリストファー・ノーラン版とは違い、ブルース・ウェインの心に宿る闇にフォーカスしています。
そして、今回のメインとなる悪役にリドラーが登場しますが、ジム・キャキーのハイテンションのキャラクターと真逆とも言えるぐらい違っていました。
何より本作ではバットマンやゴッサム・シティを精神的に追い詰めていて、暴力はターゲットを殺害する時だけに留まっています。
ただ、個人的にこのような演出はあまり好きになれず、いくらダークな世界観を表現しても画面がずっと暗いと見づらさの方が先に来てしまう。
ブルース・ウェインでいる事よりもバットマンでいる方が多いけど、アクションがほとんどなくて事件の犯人を探すサスペンスに近い内容になっている。
キャットウーマンも設定が曖昧になっているが、カーマイン・ファルコーネが父親という設定について少しだけ驚かされました。
それと、本作は圧倒的に「ワクワク感」が足りず、個人的にアメコミ映画に求めているモノがごっそりと削り取られていました。
どうしてもクリストファー・ノーラン版と比べてしまうが、こっちの方がワクワク感を与えるだけのモノがちゃんと用意されていました。
近年ではこういうタイプが好まれるかもしれないが、底抜けに明るかった作風は決して嫌いじゃない事を書いておきます。
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