作品データ
あらすじ
庭で遊んでいた少女ミミと兄ルークは、ひょんな事から宇宙屈指の残虐モンスターの封印を解いてしまう。
地球どころか宇宙全体が危機に陥るほどのモンスターだったが、ミミが偶然手にした宝石の持ち主にだけは絶対服従だと判明する。
そこでミミはモンスターを“サイコ・ゴアマン”と名付けるが、一方え残虐モンスターの復活に震撼した宇宙会議の面々が抹殺しようと刺客を地球へ送り込むのだった。
登場人物&出演者
・ミミ(演:ニタ=ジョゼ・ハンナ)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。世界に怖いモノがないと豪語し、クレイジーボールでは兄のルークに勝利して王者と名乗っている。
サイコ・ゴアマンを操るプラクシディケの宝石を手に入れ、世界こそが自分のモノだと宣言。
状況が分からないままサイコ・ゴアマンを手懐けていき、止める者が折らず暴走していく。
パンドラの説得で母親と兄が裏切ると、クレイジーボールで勝利し、仲直りして宝石が戻る。
最後はサイコ・ゴアマンがパンドラを倒し、愛を教えたと認められ、宇宙の破壊を見送った。
・ルーク(演:オーウェン・マイア)
本作が長編映画デビュー作となります。
ヒロイン。ミミの兄。常にミミと一緒に行動するが、主導権をいつも取られる。クレイジーボールでも負けている。
ミミが手に入れたプラクシディケの宝石でサイコ・ゴアマンを操るが、当初は危険だと主張。
サイコ・ゴアマンの圧倒的な力で悪い方に増長するミミに不信感を持ち、振り回されていた。
パンドラの言葉でミミの暴走を止めようと対立するが、謝罪を受けて奪った宝石を返した。
最後はサイコ・ゴアマンがパンドラを倒すと、結局は名前を覚えられないまま別れていった。
・サイコ・ゴアマン(演:マシュー・ニネーバー)
代表作に『ツイン・ミュータント』、『モンスター・バレー』などがあります。
宇宙を破壊する力を持つ残虐モンスター。通称“悪魔の公爵”と呼ばれ、テンプル騎士団により地球に封印されていた。
ミミによってプラクシディケの宝石を取られ、復活するも持ち主に逆らえず仕方なく従う。
宇宙を破壊したい言葉を何度もミミに遮られて、部下たちに連絡して地球へ来るように指示。
部下たちが刺客として襲ってくると、ミミに謝罪して倒すが、呪いの剣で瀕死状態になる。
最後は宝石と一体化して力を取り戻してパンドラを倒し、ミミたちと別れて宇宙の破壊する。
・グレッグ(演:アダム・ブルックス)
代表作に『マンボーグ』、『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』などがあります。
ミミとルークの父親。元アメリカ陸軍でイラク戦争に従軍した経験を持つ。家では事なかれ主義を貫く。
サイコ・ゴアマンが出てきた穴を埋めようとして、スコップを振ったら右手を痛めてしまう。
ミミがサイコ・ゴアマンを連れてきて、妻が攻撃するも勝てないとすぐに分かって止めた。
理由をつけて仕事や家事をサボっていると、妻から注意されるも言い返せずに仲違いする。
最後はミミの味方になってサイコ・ゴアマンを保護し、すべてが終わって病院へ行ってきた。
・スーザン(演:アレクシス・カーラ・ハンシー)
本作が長編映画デビュー作となります。
ミミとルークの母親。薬局で働いて一家の生活を支えている。夫が仕事をサボっている事が気に食わない。
夜遅くまで遊んでいるミミとルークをいつも注意し、二人が使う暗号を使って眠らせる。
サイコ・ゴアマンを連れてきたミミを助けようとしてバットを持ち出し、理解して迎えた。
パンドラがやって来てサイコ・ゴアマンの危険さを知って、彼女から力を与えられていた。
最後はパンドラがミミを殺そうとして止めて、力を奪われると、解決して病院に向かった。
・アラスター (演:スカウト・フリント)
本作が長編映画デビュー作となります。
ミミの同級生で親友。ルークとも仲が良く、家に来ると一緒にテレビゲームをしている。
将来はミミと結婚するような約束をさせられているが、あくまで同居人としてだけになる。
サイコ・ゴアマンをミミたちに見せられると、当初はビビっていたがすぐに慣れていく。
家に帰ろうとしてミミに止められ、サイコ・ゴアマンによって脳ミソだけの状態になった。
最後は脳ミソだけの体に慣れていて、家に帰っても両親から普通に接して生活していた。
・パンドラ(演:クリステン・マックロック)
代表作に『Go Fish』、『Motherly』などがあります。
惑星ガイアックスで支配する“テンプル騎士団”のリーダー。過去にサイコ・ゴアマンを封印している。
ミミによってサイコ・ゴアマンが復活すると、危険だと感じて地球人の姿になって向かう。
サイコ・ゴアマンの部下たちと取引して刺客として向かわせるが、結局倒されてしまう。
スーザンを説得して力を与えサイコ・ゴアマンを倒そうとして、ミミのゲームを強制される。
最後はサイコ・ゴアマンに内蔵や骨で作った剣に破れ、褒美として体を食われてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は『シッチェス・カタロニア国際映画祭』にて公開された作品となります。
この作品は新型コロナウイルスの影響で当初は『サウス・バイ・サウスウエスト』で初公開を予定されていたが中止になっています。
公開された当時からカルト的な人気を博して、ずっと気になっていた作品でようやく鑑賞する事ができました。
低予算の映画ながら特撮の技術を使った演出で、独特の世界観とギャグを交えながら宇宙スケールの話しを庭先程度に留めています。
タイトルになっているサイコ・ゴアマンは無敵の存在で、単独で宇宙を破壊するほどの圧倒的な力を持っている。
復活して破壊と殺戮をやりたいところで、一体化している宝石を主人公であるミミに握られたせいですべてを否定されていくという。
かなりシュールでグロテスクな演出が際立っていて、低予算だからこそできる手作り感には好感が持てると思います。
ただ、本作はバカ映画を作ろつうとした冷静なスタッフが使った印象が強く、実は常識の範囲内に留まってしまっていました。
こういう映画というのはノリと勢いのバカさ加減をどれだけ注ぎ込めるかで変わってくるが、残念ながら本作はそこまで至っていない。
確かにパッと見ではバカ映画のような印象を受けるが、実は根底にはマトモな映画を作ろうとする優等生な部分が見え隠れしていました。
やはり、こういう作品は計算をしないで、ただ欲望のまま描いて整合性を無視したストーリーがあるからこそ面白いと思います。
サイコ・ゴアマンは破壊と殺戮を行っても常識人に留まり、問題のあるミミについても所詮は子供程度の悪事しかできないからぶっ飛んでいない。
個人的にはサイコ・ゴアマンが引くぐらいミミが暴走すれば、バカ映画として面白くなっただろうけど、なぜかマイルドになったのは製作側の真面目さがあったからだろう。
それなりに面白い程度という感じで、期待していたほどのぶっ飛んだ作品ではなかったです。
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