作品データ
公開年月 | 2007/05/11 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | フアン・カルロス・フレスナディージョ |
脚本 | フアン・カルロス・フレスナディージョ、ローワン・ジョフィ、ほか |
製作 | アンドリュー・マクドナルド、アロン・ライヒ、ほか |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
ドンと妻のアリスは郊外のある老夫婦の家に、他の生存者2名と隠れて生活をしていた。
そんな時、一人の子供を保護するも追ってきた感染者たちが家の中に侵入され、追い詰められたドンは妻を見捨てて一人だけ逃げ出した。
その後、安全宣言がなされたロンドンにドンは子供たちを連れて帰るが、目を離した隙に二人が自宅に戻ると死んだはずの母親に遭遇するのだった。
登場人物&出演者

代表作に『トレインスポッティング』、『フル・モンティ』がなどがあります。
主人公。ハリス家の大黒柱。妻と生存者と隠れていたが、感染者の襲撃で一人だけ生還する。
仮住まいでは責任者として働き、帰ってきた子供たちに母親を見捨てた事を話さなかった。
アリスが保護されて謝罪のキスをするも感染し、彼女を殺して基地内で感染者を増やした。
罪悪感からの怒りによって、逃げ回る執拗に子供たちを追いかけ、感染者を更に増やす。
最後はアンディを感染させるも発症せず、銃を拾ったタミーによって呆気なく射殺された。

代表作に『Vフォー・ヴェンデッタ』、『センチュリオン』などがあります。
ハリス家の長女。アンディとともにスイスの修学旅行に行っていたおかげで感染せせず。
28週後にようやくイギリスに帰ってくると、ドンからアリスの死を聞かされて悲しんだ。
アンディの為に避難区域を勝手に抜け出して、母親の写真を取って本にまで見つけてしまう。
ドンが避難区域を感染者だらけにして、ロス少佐とドイル軍曹の犠牲で避難場所に向かう。
最後はドンに追い詰められるも拾った銃で射殺して、アンディとヘリでフランスに渡った。

本作が長編映画デビュー作となります。
ハリス家の長男。母親と同じくヘテロクロミア。タミーとスペインの修学旅行に行っていた。
28週後にイギリスに帰ってくると、検査を受けて母親と同じヘテロクロミアだと話した。
母親の顔を忘れるかもしれないと心配し、姉と一緒に実家へ行って本人を見つけてしまう。
父親が感染して襲われるも一人だけ上手く逃げ出し、ロス少佐とドイル軍曹の犠牲で助かる。
最後はドンに噛まれて感染するも発症せず、保菌者としてタミーとヘリでフランスに渡った。

代表作に『ブレイブハート』、『サウンド・オブ・サンダー』などがあります。
ハリス家の母親。左右の瞳の色が違うヘテロクロミア。ドンと隠れ家で静かに暮らしていた。
子供たちがスペインに修学旅行へ行っていたおかげで、感染に巻き込まれず安堵していた。
逃げてきた子供を保護するが、すぐに感染者が隠れ家に侵入してドンに見捨てられてしまう。
子供たちが自分の家に来て、生きている状態で見つかり、基地に保護される事になった。
最後は保菌者で発症せず、何も知らないドンとキスして感染させ、怒りによって殺された。

近年の出演作に『伝説のロックスター再生計画!』、『恋する宇宙』などがあります。
アメリカ陸軍の主席医務官。海外から帰される人の多さを危惧して上官に再発を警告する。
ストーン准将に再発する可能性はほぼないと言われ、仕方なく帰還者たちの検査をした。
アリスが保護されて手順通りの対処をして、血液検査すると抗体を持っている事を知った。
子供たちにも抗体があると考えて、人類の希望として守って、ドイル軍曹との脱出をする。
最後は真っ暗な地下駅に入るが、なぜかピンポイントで現れたドンによって撲殺された。

近年の出演作に『ザ・タウン』、『逆転のメソッド』などがあります。
アメリカ陸軍特殊部隊“デルタフォース”の狙撃手。避難区域を警戒するも緊張感はなし。
いつも友人であるフリンとふざけ合っていたが、タミーとアンディが抜け出す姿を目撃する。
コードレッドが発動され、感染者も健常者も関係なく殲滅する命令に背いて任務を放棄した。
生き残る為に避難区域を出ようとして、ロス少佐たちと姉弟を引き連れてヘリを目指した。
最後はエンジンのかからない車を後ろから押して発進させ、米軍の火炎放射で殺された。

代表作に『ロミオ+ジュリエット』、『マトリックス』シリーズなどがあります。
アメリカ陸軍のヘリ操縦士。安全が保証されている避難区域でドイルとふざけ合っている。
避難区域から抜け出した姉弟をドイルから報告を受け、部隊を引き連れて保護を敢行した。
空を飛んでいたところでドイル軍曹から無線を受け取ると、空挺部隊の焼夷弾攻撃を伝える。
爆撃を生き抜いたドイル軍曹と連絡を取り、拾おうとして感染者の大群をプロペラで殺した。
最後はタミーとアンディたちだけが合流場所に来て、約束通り二人をフランスに送った。

近年の出演作に『テイカーズ』、『ルーザーズ』などがあります。
アメリカ陸軍の現地司令官。海外から帰された人たちによる再発の心配はないと主張する。
避難区域のと外で生存したアリスが保護され、ロス少佐から保菌者と判明して処分を決める。
感染者との区別がつかなくなると、全員を射殺するように兵士たちに命令を下した。
封鎖に失敗してしまうと、空挺部隊に命令して焼夷弾による爆撃で感染者の始末を敢行した。
最後は焼夷弾で殲滅できなかった感染者が作戦本部に来て、諦めて彼らの侵入を許した。
感想
[個人的な評価]
本作は『28日後…』の続編で前作の監督であるダニー・ボイルは製作総指揮に回っている。
監督と共同脚本を務めるのは新人のファン・カルロス・フレスナディージョとなります。
前作だった『28日後…』は低予算ながら非常の面白く、まさに『感染系ホラー映画』の名作となっても過言じゃないです。
そんな本作は前作より5年後に製作され、今回は『28週後.,,』として公開されたが、かなり雰囲気を変えてきた印象を持ちました。
前作ではパンデミックが起きて、主人公とともに状況を知っていき、なんとか生き延びようとする物語でした。
それと打って変わって、すでにイギリス本土は感染者たちによって支配され、生き残った人々がなんとか隠れて生きているような状態からスタートします。
主人公は仲間どころか妻まで見捨てて一人だけ生き延びて、イギリスから感染者がいなくなった後は子供たちと合流して新たな生活を始めていく。
つまり、前作の何も知らない主人公ではなく、事実を隠して自分だけが生き延びたという人してクズと言われても仕方のない状況にあります。
だからこそ、その後の展開で感染した主人公が率先して行動するのは、誰よりも強い罪悪感と怒りに駆られてだと思われる。
更に主人公の子供たちもまた全世界に感染を広げる手伝いをしてしまい、人類を滅亡させる一家のようにしか感じられなかったです。
母親と息子にはウイルスへの抗体があって、一見して人類にとっての希望だが、それ以上にリスクを与えるという結末もまた皮肉のような感じでした。
そんな中で人類の希望して動く軍人たちの活躍の方が素晴らしく、彼らが命を張ってまで守って姉弟にそこまでの価値があったのかと思わせる。
何より姉弟たちに人類を滅亡に導くような事をしている自覚がなく、単純に生き延びようとして周囲の人間を感染させる恐怖としか思えなかったです。
母親が一番気の毒だったが、感染をイギリスに広めた父親、全世界にウイルスを広げる保菌者の弟とかばう姉は人類の希望じゃなく絶望にしか見えなかった。
ある意味、愚かな人間に対する皮肉をメッセージにしているけど、前作の良さをまったく継承していないのは残念すぎました。
どうやら3作目の噂がありましたが、本作の出来で大きく世界観を崩壊させ、シリーズとして続けるのはムリがあると感じました。
ただ、ちゃんと考えてみると前作の真逆を描写していて、実際に起きていた惨劇を本作でしっかりと見せている点では世界観の補完とも言うべく作品だろう。
ですが、個人的に前作が良かっただけに、父親と姉弟によって世界が崩壊していく身勝手な展開は受け入れられなかったです。
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