作品データ
あらすじ
邪教信仰の司祭ウムツェック博士は今日も少女を生贄に如何わしい儀式を行っていた。
アメリカの考古学を研究する学生チームとオサリバン神父はキリスト教の祭りを調査する為、トドスサントスの村に向かう。
学生や神父たちが道中でトラブルに巻き込まれると、それはウムツェック博士の罠で、彼らは邪教の儀式の生贄にされるべく次々と襲われていくのだった。
登場人物&出演者
・ジーク・オサリバン神父(演:ティム・サリヴァン)
代表作に『Twilinght of the Dogs』、『The Naked Monster』などがあります。
主人公。過去にテシーを妊娠させた事で信仰を失っている。トドサントスでの考古学ツアーの案内役として参加する。
悪夢でウムツェックの姿を見ていたが、何か分からず困惑しながらトドサントスに着いた。
ウムツェックによってマヤの死神の下僕となり、息子であるアイバンを生贄として連れ出す。
アジトで息子を殺そうとするが、テシーたちが乗り込んで止められてしまい正気を取り戻す。
最後はウムツェックのクリスタルを息子に破壊させ、アジトを脱出して生還を果たした。
・テシー(演:ウェンディ・ウェッブ)
本作が長編映画デビュー作となります。
ヒロイン。元シスター。過去に神父であるオサリバンと肉体関係を持ち、妊娠した事で教会を追われて一般人となった。
トドサントスでの考古学ツアーに息子と参加し、オサリバン神父と再会して話しをしていた。
息子にオサリバン神父が父親だと言えず、最初は一緒の時間を過ごさせようと言っていた。
オサリバン神父がマヤの死神の下僕となり、息子を連れて行かれるとカルたちと追いかけた。
最後は家族の絆でオサリバン神父が正気を取り戻し、クリスタルを破壊して生還を果たした。
・アイバン(演:パトリック・ロスコウィック)
本作が長編映画デビュー作となります。
テシーの一人息子。父親は宇宙飛行士と聞かされている。考古学ツアーに行く事に対して不満を持っていた。
なぜかオサリバン神父に一方的な嫌悪感を持ち、一緒にさせようとする母親に反発していた。
母親からオサリバン神父が父親だと真実を言われ、反発するように外へ出て逃げ回っていた。
マヤの死神の下僕となったオサリバン神父に生贄として捕まり、死にたくないと懇願する。
最後は家族の絆パワーでオサリバン神父が正気を取り戻し、クリスタルを破壊して生還した。
・ローリー・シゲナカ(演:プレミカ・イートン)
本作が長編映画デビュー作となります。
父親が病気でオサリバン神父に相談してきた。そのまま一泊していたが、実はオサリバンに恋をして気になる。
考古学ツアーに行ったオサリバン神父を追いかけ、過去の出来事を掘り返して困らせていた。
トドサントスに到着して一人でいると、カルが声をかけて神父との恋愛相談をしていた。
マヤ文字の解読をカルと一緒にやって仲良くなり、暴走する神父を追ってアジトに向かった。
最後はカルを大蛇にする呪文を一緒に唱え、ウムツェックが倒されると生還を果たした。
・カル(演:ライアン・エフナー)
本作が長編映画デビュー作となります。
マヤ文化の考古学を専門とする教授の助手。トドサントスに滞在し、一人で食事するローリーに声をかけた。
ローリーの悩みを聞いていると、ツアー客の殺害現場でマヤ文字を見かけて不思議に思う。
なぜかローリーの部屋でマヤ文字の解読をしていて、暴走するオサリバン神父を止めた。
ウムツェックのアジトにみんなで向かい、対抗する為に自分自身が大蛇に変身していた。
最後はウムツェックのクリスタルが破壊され、アジトから出て幻覚だったと話し生還した。
・ウィルバー・レミング(演:ラリー・カーゲン)
本作が長編映画デビュー作となります。
レミング夫妻の夫。サイキック講座に通い、スピリチュアル的な事を信じてより強い場所に行こうとする。
考古学ツアーで道中にマヤの死神に出会うと、パフォーマンスとして妻と見て喜んでいた。
オサリバン神父が暴走してツアー客を殺害すると、出現したクリスタルを投げつけて払った。
ウムツェックのアジトまで来ると、対抗する為にカルを大蛇に帰る呪文を一緒に唱えた。
最後はウムツェックのクリスタルを破壊し、アジトからギリギリで脱出して生還を果たした。
・クラリス・レミング(演:クリスタ・ケイム)
本作が長編映画デビュー作となります。
レミング夫妻の妻。夫とともにスピリチュアルに傾倒していて、サイキック講座に通って平常心を保っていた。
より強いオーラを浴びる為に考古学ツアーに行く事を夫に説得され、なんとなく同意した。
トドサントスに到着してツアー客の一人が殺され、オサリバン神父の暴走を見てパニックに。
出現したクリスタルが効果的として投げつけ、夫とともに呪われた村から出ようと手伝う。
最後はウムツェックに対抗する為にカルを大蛇にして、夫たちと戦って生還を果たしていた。
・ウムツェック博士(演:S・P・ソムタウ)
代表作に『The Maestro』などがあります。
神学博士を自称する。マヤの死神である「ウムツェック」を名乗り、一族は代々として受け継いできたと話している。
娘が悪霊に取り憑かれている事から、現実逃避にピアノを一生懸命弾いて自己満足に浸る。
その正体こそがマヤの死神でオサリバン神父を使い、この世に復活させる為に必要だと話す。
オサリバン神父を下僕にして息子を生贄しようとしたが、テシーたちの邪魔を受けてしまう。
最後は怪物に変身して怪物化したカルと殴り合い、額のクリスタルが取れてしまい消滅した。
感想
[個人的な評価]
本作は『ファンタジック・ビデオグランプリ’89』にて正式出品されています。
この作品はメキシコの鬼才として知られるS・P・ソムタウが監督、脚本、製作総指揮、出演を務めています。
1989年の作品とは言え、画質が最低レベルで照明をほとんど使わないから何が起きているのか分からない暗黒画面でした。
ただ、この作品は理解する必要性がなく、予想してしまうと痛い目に遭うぐらいぶっ飛んだ展開が待っています。
一応はゾンビ映画として借りてみたが、残念ながら内容は不条理なモンスター映画という感じになりました。
あまりにもメチャクチャな内容で中盤から予想の斜め上を行く展開により、もう推測や考察する無意味さを知りました。
超低予算で破綻した脚本には物語に尺を与える為に意味のない登場人物を増やし、ストーリーを進める為だけにいる棒立ちが多かったです。
ヒロインだと思った登場人物が途中から別行動して棒立ちになり、ヒロインになりそうな別の登場人物もまた使い捨てのように棒立ちとなる。
主人公は主人公で敵なのか味方なのかウロウロとして、よく分からない家族の絆パワーですべてを解決していく展開でした。
多分、監督のS・P・ソムタウは自分の演技に集中してしまい、脚本も欲望だけで作った物語が破綻しようが関係なかったです。
ここまで強引に物語を進めていく作品もなかなかなく、ぶっ飛びすぎたラストは逆に予想を裏切って面白さを出していました。
ただ、そこまでの道のりは非常に辛いモノがあって、一体自分は何を観せられているんだという気持ちを乗り越えないといけない。
そこを乗り越えてこそ達成する本作最大の面白さが出てくるが、これで金を取ろうとする精神も鋼のように強いと感じました。
やはり、こういう地雷映画はぶっ飛んだ方がいいけど、せめて画質や暗黒画面だけはなんとかして欲しかったです。
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