作品データ
あらすじ
内戦により自軍が劣勢に立たされる兵士のキャロリン・エドは、テッセナーイ基地のラード大佐から招集命令を受ける。
同じく招集されたグランビク、マリック、カリミと、補欠要員となったニールンド中尉と指揮するフォルスベリ大尉たちはアーダー基地にカプセルを送り届ける任務を受ける。
敵軍がいる中で凍った海をスケートで200kmを滑っていくが、カプセルの中身を知ったエドたちは恐怖の真実を知るのだった。
登場人物&出演者
・キャロリン・エド(演:ノオミ・ラパス)
近年の出演作に『マヤの秘密』、『アンストッパブル』などがあります。
主人公。“ブラック・クラブ作戦”に参加する女性兵士。内戦の中で娘が敵軍に誘拐されてしまう。
優秀な兵士でスケートが上手い事から、アーダー基地にカプセルを運ぶ作戦に抜擢された。
アーダー基地に娘がいるとラード大佐に言われ、カプセルが生物兵器でも関係なく運び出す。
任務達成で少尉に昇進するも娘がおらず、ニールンドに協力を求め生物兵器の破壊を図る。
最後はニールンドをヘリに乗せ、司令官の説得を無視し、生物兵器と自爆して娘と再会した。
・ニールンド中尉(演:ヤーコブ・オフテブロ)
代表作に『コン・ティキ』、『ホロオーストの罪人』などがあります。
“ブラック・クラブ作戦”に参加する男性兵士。テッセナーイ基地への招集を受けたエドの護衛として派遣される。
ルートを外れて勝手に出たせいでエドに置いていかれ、欠員の為に穴埋め要員となった。
エドから疑われるような態度を取られるが、大尉が溺れ死んだ事から作戦の指揮を担った。
カプセルの中身が生物兵器だと分かると、グランビクと同意見で破壊するべきとエドに話す。
最後はアーダー基地に到着し、生物兵器を破壊する為にエドが自爆した姿を見て生還した。
・グランビク(演:エリク・エンゲ)
代表作に『Iris』、『Tigers』などがあります。
“ブラック・クラブ作戦”に参加する男性兵士。若い狙撃兵でスケートが上手い事から選抜されている。
任務の内容が分からないまま招集され、最後に来たエドに話しかけて状況を聞いていた。
生還する保証のない任務を言い渡されると、自由を手に入れる事ができるとして賛同した。
実は子供の頃に捕虜となって、穴を掘って全員が撃たれる中で無傷で死体の山から生還した。
最後は塹壕で敵軍の襲撃を受けて狙撃するが、エドが落とした手榴弾によって爆死した。
・マリック(演:ダール・サリム)
代表作に『デビルズ・ダブル/ある影武者の物語』、『エクソダス:神と王』などがあります。
“ブラック・クラブ作戦”に参加する男性兵士。初老の兵士。各地で家具を集めて、何かと情報を持っている。
ラード大佐から任務について聞いても不満を持たず、あくまで遂行する事に集中していた。
カリミの怪しい動きからすぐに捕まえ、抵抗する彼に殺害するかとニールンドに聞いていた。
隠れ家の老夫婦に銃撃を食らい、恋人の存在が本物だと知って死んだカリミに謝っていた。
最後はカプセルの中身が生物兵器と分かり、重傷で長くないと分かって自殺を選んで死亡。
・カリミ(演:アルダラン・エスマイリ)
代表作に『The Charmer』、『ある人質/生還までの398日』などがあります。
“ブラック・クラブ作戦”に参加する男性兵士。招集前に別の基地にいて、結婚する予定の恋人がいる。
招集を受けてテッセナーイ基地に来ると、自分のいた基地が爆撃を受けたと聞いて心配する。
当初は恋人の事を思っていたが、戦争を終わらせて自由になれると分かって任務に賛同した。
勝手に恋人の無事を確認しようとしたせいで、エドたちから裏切り者として疑われてしまう。
最後は老夫婦が隠れ住む家で食事をもらったが、老人による銃撃を受けて一人だけ即死した。
・フォルスベリ大尉(演:アリエッテ・オフェイム)
代表作に『Sandor slash Ida』、『Det vita folket』などがあります。
“ブラック・クラブ作戦”の実行部隊を指揮する女性兵士。顔面の右側に大きな火傷を負っている。
ラード大佐から指示を受けて、テッセナーイ基地に招集された兵士たちを案内していた。
作戦室に呼ばれたエドたちに向けて、今回の作戦についてラード大佐から説明を任された。
テッセナーイ基地が敵軍による攻撃を受けて、エドたちを起こして任務を開始させた。
最後は海中に落ちてショックで死亡し、一緒に沈んでいくカプセルをエドがギリギリで取る。
・ラード大佐(演:ダーヴィッド・デンシック)
代表作に『裏切りのサーカス』、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』などがあります。
テッセナーイ基地の司令官。敵軍の猛攻で自軍が劣勢に立たされ、一発逆転の手を繰り出そうとする。
スケートが上手く優秀な兵士を6人集めると、カプセルをアーダー基地に運ぶ任務を伝えた。
あくまで軍からのお願いではなく、命令として不満を持つエドたちを無理やり納得させた。
エドに生還が難しい任務だと言われ、彼女だけを残して娘がアーダー基地にいると話す。
最後はテッセナーイ基地が敵軍の攻撃を受けると、エドたちの出発を見送って戻っていった。
・ノルド将軍(演:スーザン・タスリミ)
代表作に『Ballad of Tara』、『Bashu, the Little Stranger』などがあります。
アーダー基地の総司令官。自軍が劣勢に立たされていたが、テッセナーイ基地からの贈り物を待っていた。
エドとニールンドが無事に生物兵器を送り届かれ、二人を昇進させケガの治療に専念させる。
目覚めたエドの為に勲章を与えるが、基地に娘はいないと言って顔面を殴られて鼻血を出す。
持ち込まれた生物兵器を武器に変える為に研究を任せるが、エドたちの裏切りで急いで来る。
最後は生物兵器を人質にしたエドを説得しようとするも、失敗して目の前で爆発され失った。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品はイェルケル・ヴィルドボリによる小説が原作となっています。
北欧を舞台にした内戦を描いた作品となっているが、それぞれの軍についての詳細はかなり省かれています。
主人公側の軍が劣勢になっていて、一発逆転を狙える荷物を遠くの基地へ運ぶ任務を帯びて凍った海をスケートで滑っていくという物語になっています。
戦争映画と言ってもいいけど、架空の内戦なのでアクション映画のジャンルになるが、戦争における味方と敵の争いに同情の余地がない感じでした。
まず、主人公は誘拐された娘が生きているという情報を手に入れて、戦争だけじゃなく、人類さえも終わらせる生物兵器を真面目に送り届ける事に必死となります。
確かに母親として娘に会いたい一心で任務をやり遂げようとするが、明らかに他の隊員が言っている事に正当性がありました。
なので、主人公が勝手に暴走してしまい、娘の事がウソだと分かってから、今度は生物兵器を処分しようとする身勝手極まりない印象しか残らなかった。
ラストのオチで自分の蒔いた種の後始末のはいいけど、結果的に他の隊員の言う事を素直に聞いていれば死なずに済んだはず。
残念ながら主人公がそこまで娘に固執するような描写が圧倒的に足りず、人類が終わってもやり遂げるだけの動機として薄かったです。
ノオミ・ラパスが演じていたからこそなんとなく納得させられそうになるが、冷静に主人公の行動は明らかに暴走の何モノでもなかったです。
もっと主人公が任務をやり遂げるだけの納得する材料を並べる必要性があったので、どうしてもラストではスッキリしない感じでした。
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