作品データ
あらすじ
オーストラリアの海岸でライフセーバーをするジョシュだが、親友がホオジロザメに食い殺されてトラウマになってしまう。
予定していた親友の妹ティナとの結婚も消滅し、無気力な日々を送っていたジョシュ。
一年後、ジョシュがバイトするスーパーマーケットに新しい恋人を連れたティナが現れるが、突然の津波がとともに大量の海水と巨大ホオジロザメが店内に侵入するのだった。
登場人物&出演者
・ジョシュ(演:ゼイヴィア・サミュエル)
代表作に『ブルー・ブルー・ブルー』、『フューリー』などがあります。
主人公。元ライフセーバー。恋人の兄がサメに食われ、現在はスーパーマーケットでバイト。
シンガポールに行っていた元恋人のティナが男を連れて戻ってきてショックを受ける。
スーパーマーケットが浸水すると、元ライフセーバーの責務よりもティナの事を心配する。
途中まで腕のケガでマトモに活躍できなかったが、ラストの方でようやく主人公らしく行動。
最後は駐車場のサメを撃ち殺し、店内のサメをテーザー銃で感電死させて無事に脱出した。
・ジェイミー(演:フィービー・トンキン)
代表作に『トゥモロー/僕たちの国が侵略されたら』、『TAKE DOWN/テイクダウン』などがあります。
スーパーマーケットで万引きをした女の子。店長に見つかって通報されるが、警官は父親。
母親はすでに亡くなっていて父親とは険悪な関係であり、何度か補導される思春期反抗期。
事務所にいた恋人のライアンに会うが、万引きの問題に巻き込まれてなぜか彼はクビになる。
ヒロインポジションを確実にする為に大胆な行動に出て、女性陣の中で一番役に立った。
最後は駐車場にいたライアンたちを助け出し、あとはジョシュに任せて無事に脱出をした。
・ティナ(演:シャーニ・ヴィンソン)
代表作に『サプライズ』、『ドラゴン・ブレイド』などがあります。
恋人のジョシュに求婚されたが、兄のローリーがサメに食われてしまい破局してしまう。
シンガポールで彼氏を見つけて地元に帰り、ワザとらしくジョシュに見せつけるという印象。
女と男が別れた後の引きずり方をお手本のしているが、未だにジョシュの事を気にかける。
スーパーマーケットが浸水すると、動揺しているところでジョシュが声をかけて正気に戻る。
最後まで役に立つ事なく、単純にジョシュのドラマを盛り上げる為だけの無意味な存在。
・トッド(演:マーティン・サックス)
代表作に『マネー・ハウス/愛の建売住宅』などがあります。
警官。ジェイミーの父親。ジェイミーとは険悪な関係で何度か問題を起こした彼女を補導。
ジェイミーの反抗的な態度に「天国の母親は悲しむぞ」としか言えないダメな父親全開。
スーパーマーケットが浸水すると、足に鉄片が刺さってスティーヴンに助けられる。
足の大ケガでずっと行動不能になっていたが、なぜか誰かが行動する前に意見を求められた。
最後まで大した事をせず、駐車場にあった車から銃をジョシュが手に入れる程度の存在意味。
・スティーヴン(演:チー・ユーウー)
代表作に『画皮/あやかしの恋』、『処刑剣/14 BLADES』などがあります。
シンガポールに行っていたティナの新しい恋人。ジョシュをヘコませる為に登場している。
ティナとジョシュが微妙な関係だと知るが、所詮は凹ませる為だけの存在で何も言わない。
スーパーマーケットが浸水すると、元ライフセーバーのジョシュよりも人助けをする好青年。
貯蔵庫にあるブレーカーの電源を止めるべく案を出し、即席の防具を作って水中に潜る。
最後は呼吸用のホースが足りず、それを捨ててブレーカーを止めるも空気が吸えず溺死した。
・ナオミ(演:アリス・パーキンソン)
代表作に『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』、『サンクタム』などがあります。
スーパーマーケットの従業員。遅刻してきたジョシュに注意するもほとんど無視される。
スーパーマーケットが浸水すると、近くにいたドイルに助けられてそのまま一緒にいた。
正体を現したカービーにより生きたエサにされようとするが、ドイルによって助けられた。
最後は助かった登場人物の中で存在意義が一番なく、なぜかドイルといい感じとなった。
・ジェサップ(演:エイドリアン・パン)
代表作に『フォーエバー・フィーバー』などがあります。
スーパーマーケットの店長。常に従業員を注意し、ダラしない服装のジョシュも注意した。
事務所にいたジェイミーを万引き犯として警察に通報し、一緒にいたライアンもクビにした。
スーパーマーケットが浸水すると、ホオジロザメがいる事を知って震え上がって無口に。
最後はダクトから助けを呼ぼうとするが、子カニの大群に驚く間にサメに食われて死亡。
・ライアン(演:アレックス・ラッセル)
代表作に『クロニクル』、『不屈の男/アンブロークン』などがあります。
スーパーマーケットの従業員。ジェイミーの恋人で万引きで事務所に逃げてきた彼女と会う。
そこにジェサップがやって来ると、なぜかジェイミーの責任を取られてクビにされてしまう。
ジェイミーを駐車場で見つけ車から出し、帰ろうとするがそこにいたカイルにバカにされる。
スーパーマーケットが浸水すると、なんとか助かって駐車場から出ようと出口を探す事に。
最後はヘザーたちと合流してジェイミーに合図を送って、ジョシュたちの助けで脱出した。
・カイル(演:リンカーン・ルイス)
代表作に『アフター・アース』、『僕と君の片想い』などがあります。
スーパーマーケットの駐車場に駐車すると、恋人のヘザーとイチャイチャしていた。
ヘザーと車の中で一通りの行為が終わると、通りかかったライアンを小バカにしていた。
スーパーマーケットが浸水すると、車の中に閉じ込められたまま何もせず状況を見るだけ。
ホオジロザメをなんとかしろと高圧的にライアンに言ったり、犬を囮にするクズ野郎。
最後は車に突進してきたホオジロザメにより落とされ、そのまま食われてしまう。
・ヘザー(演:カリーバ・ハイン)
代表作に『H2O:ジャスト・アド・ウォーター』などがあります。
スーパーマーケットの駐車場で恋人のカイルとイチャイチャする。愛犬のブリーもいる。
スーパーマーケットが浸水すると、何もしないカイルに対してダメ出しをしていた。
愛犬ブリーは意外にも賢く、外にいるホオジロザメの存在をいち早く察知して吠えていた。
安全な場所に移動する時にカイルがブリーを囮にした事で彼を犬殺しとして文句を言う。
最後はジョシュたちの助けで駐車場から出て、ドイルの活躍で出口が開いて脱出した。
・カービー(演:ダン・ワイリー)
代表作に『ホーリー・スモーク』、『アニマル・キングダム』があります。
スーパーマーケットが浸水した時に止血用のタオルを探していたスティーヴンに助けられた。
ホオジロザメが店内にいると知って、なぜか状況をあざ笑うかのように口達者となる。
その正体はドイルとともに強盗をしようとしたマスク男で、隠し持った銃で全員を脅す。
ホオジロザメを捕まえる為に生きたエサが必要で、ナオミを水の中に突き落とした。
最後は背後からドイルに手製の槍で刺され、生きたエサとしてホオジロザメに食われた。
・ドイル(演:ジュリアン・マクマホン)
近年の出演作に『サヨナラの代わりに』、『パワー・ゲーム』などがあります。
多額の借金を背負っている。それをチャラにする為にスーパーマーケットの金庫を狙った。
店長のジェサップに金の場所まで連れて行く途中でトッドに見つかり硬直状態となった。
スーパーマーケットが浸水すると、強盗は有耶無耶になるが、トッドから危険視される事に。
ずっと沈黙を保っていたが、電源を落とす為にスティーヴンが犠牲となってようやく動く。
最後は出口を塞いでいた車をブレーカーとバッテリーで爆発させ、生存者たちを脱出させた。
感想
[個人的な評価]
本作は『2012年ヴェネチア国際映画祭』で上映され、イタリア、ロシア、中国など世界中でヒットした作品です。
残念ながらタイトルは聞いた事がなかったが、サメ映画で世界中でヒットしている事を考えると鑑賞せざる得ない。
本作の設定はかなりの強引が二重三重になっているせいで、色々とご都合主義が目立ちます。
通常の低予算サメ映画として考えるならば、このような設定は「B級」という魔法の言葉ですべてが許されます。
しかし、本作は劇場公開されている上に3D仕様なので、どう考えても通常の低予算サメ映画とは違います。
サメのCGはそれなりだし、多少のアニマトロニクスも使っていて、役者たちの演技も一定レベルだと言えるような作品。
そう考えると、本作を単純なB級サメ映画として考えるにはムリがあって、その枠から外れてしまうイメージがあります。
世界中でヒットしているというのは間違えじゃないだろうが、サメ映画として考えた場合、明らかに間違った方向性だと言えます。
まず、サメ映画の醍醐味はショボイ映像であっても迫力のある襲われる瞬間だが、本作は同じようなパターンがずっと続きます。
水に落ちた→サメが来る→登ろうとしてモタモタする→助かるor食われるのパターンをずっと繰り返すやる気のない演出。
それに閉鎖された空間での生存者が13人となっている時点でも、空気となるか、すぐに食われるような状況も良くありません。
サメ映画はテンポが良くないと退屈になるが、閉鎖された空間で登場人物が多い時点で空気キャラが必然的に生まれてしまう。
何より外じゃないから同じような映像ばかりが繰り返され、それを退屈にさせない為に登場人物たちのエピソードを持ち出している。
個々のエピソードなどどうでもいいし、どうせ浅くしかやらない上に物語と関係ないので、テンポがもの凄く悪くなってしまうのです。
活躍する人物だって決まっているはずなので、あとの空気キャラを物語上で意味のある存在にしないといけません。
しかし、本作の製作陣にはそのような能力はなく、空気はそのまま空気で役に立たない方がほとんどでした。
それにエピソードでのドラマ性も面白味がなく、完全にサメ映画の良さを殺している。
邦題も序盤だけだが、原題の『Bait』も「エサ」という意味だが、まだ邦題の方がセンスを感じるほど原題のセンスがない。
主人公が活躍するべき場所で他が活躍し、ヒロインのはずが単なるドラマの引き立て役で役立たずの構成も良くなかった。
全体的にサメ映画を分かっていない人たちが適当に作ったような印象があって個人的にはガッカリした作品でした。
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