作品データ
あらすじ
フランスのパリの地下深くには、1785年に地上の華やかさと違って、複雑に入り組んだ巨大地下墓地が存在していた。
探検の為に訪れる事になった考古学者のスカーレットたちは、ガイドのパピヨンとともに迷宮へ足を踏み込んでいく。
スカーレットたちは絶対に侵入してはいけない禁断の領域に入り込むと、様々な死霊たちが引き起こす怪奇現象に振り回されていくのだった。
登場人物&出演者
・スカーレット・マーロウ(演:パーディタ・ウィークス)
代表作に『フライ・オブ・ザ・デッド』、『コウノトリの道』シリーズなどがあります。
主人公。考古学者。大学の教授で都市考古学、化学、象徴学の博士号を持つ。4言語と存在しない2言語が使える。
自殺した父親が追っていた賢者の石を引き継ぎ、周りを危険に巻き込みながら真実に迫る。
読めないアラム語の翻訳をジョージに頼み、彼まで巻き込んでカタコンベまで連れ出していく。
地下洞窟の奥で賢者の石を見つけるが、反転した出口に向かう間に同行者が何人か死亡させる。
最後は賢者の石を元に戻し、瀕死状態だったジョージを治し、ついに地上へ戻って生還した。
・ジョージ(演:ベン・フェルドマン)
代表作に『クローバーフィールド/HAKAISHA』、『13日の金曜日/2009年版』などがあります。
古い機械などを修理している。スカーレットと賢者の石を探していたが、トルコで彼女に見捨てられて留置所に収容された。
時計台を修理しているところでスカーレットが来て、アラム語の翻訳を頼まれ仕方なく受けた。
カタコンベには行かないと豪語していたが、結果的に同行する事になって翻訳を手伝っていた。
実は子供の頃に弟を洞窟に置いて死なせていて、そのトラウマから洞窟恐怖症を持っている。
最後は化け物によって重傷を負うが、スカーレットに治療してもらい、地上の世界へ生還した。
・ベンジー(演:エドウィン・ホッジ)
代表作に『パージ:大統領令』、『トゥモロー・ウォー』などがあります。
スカーレットと同行しているカメラマン。スカーレットのドキュメンタリーを撮るべく常にカメラを回している。
賢者の石を求めるスカーレットに賛同し、ジョージと合流して彼女の恐ろしさを説明される。
カタコンベに入ると、パピヨンが人骨の上を這うと言われ、誰よりも拒否するも結局賛同した。
深い穴にロープを伝って降りたが、何者かが器具を外して落下し、そのせいで掌をケガした。
最後は反転した出口に向かうと、深い穴を降りようとしたが、器具が外れて落下して死亡した。
・ゼッド(演:アリ・マルヤル)
代表作に『誘惑/セダクション』、『ゼロ・ダーク・サーティ』などがあります。
フランスのパリに住んでいる若者で、パピヨンの仲間。ロバート・デ・ニーロのモノマネを披露して滑っていた。
スカーレットの案内を引き受けたパピヨンから連絡をもらい、一緒にカタコンベに行く事に。
財宝の罠で天井が崩落して、スージーは腕を治していたが、鼻をケガしてもそのままにされた。
凶暴化したドープにスージーが殺害され、燃える車にパピヨンが引き込まれて一人だけ残る。
最後は怪物に追いかけられていたが、スカーレットたちについて行って地上の世界へ生還した。
・スージー(演:マリオン・ランバート)
本作が長編映画デビュー作となります。
フランスのパリに住んでいる若者で、パピヨンの恋人的な存在。カタコンベに何度か入っている。
スカーレットたちからカタコンベにある財宝の話しを聞くと、半分もらえるとして期待した。
早速とカタコンベに入っていくと、行方不明だったドープと再会してみんなと驚いていた。
財宝の罠で天井が崩落して、左腕を負傷していたが、賢者の石によって元に戻っていた。
最後は反転した出口の先にドープを見つけると、近寄ったせいで頭を地面に叩きつけられ死亡。
・パピヨン(演:フランソワ・シヴィル)
代表作に『おかえり、ブルゴーニュへ』、『ウルフズ・コール』などがあります。
フランスのパリに住んでいる若者。カタコンベについて熟知していて、見返りがあれば快く案内してくれる。
スカーレットからカタコンベの案内を頼まれると、眠っている財宝の半分を目当てに協力する。
仲間を引き連れていくが、スカーレットがルートを勝手に変えようとして強く反対していた。
行方不明だったドープと再会し、財宝を見つけて喜ぶが、スージーが彼に殺されて悲しんだ。
最後は燃える車に仲間を見捨てた過去が登場し、そのまま引き込まれて地面に埋もれて死亡。
・ラ・トープ(演:コスム・キャストロ)
代表作に『Robert Mitchum Is Dead』、『Nous sommes jeunes et nos jours sont longs』などがあります。
パピオンの友人。カタコンベを誰よりも知っていて、パピヨンに道順などを教えていた師のような存在。
2年前に禁じられた道を確かめに入ったが、それ以降、帰ってくる事なく行方不明になっていた。
禁じられた道を通ってきたスカーレットたちの前に現れ、出口を求める彼らを案内していた。
その言動はパピヨンの話しでは2年前とは別人でだが、出口を案内してもらう為に続いていた。
最後は入ってきた道から戻るスカーレットの前に現れ、暴走してスージーを撲殺して消え去る。
感想
[個人的な評価]
本作は『ユニバーサル映画“絶叫”シリーズ』の第一弾となっています。
この作品はホラー映画界のエリートと呼ばれる、ドゥードル兄弟が監督と脚本を務めます。
地下洞窟を舞台にした作品は相当の数があるけど、本作はフランスの「カタコンベ」と呼ばれる場所が舞台となっています。
これは実在する場所であるけど、本作にある「賢者の石」というモノがあるワケじゃない。
基本的に地下洞窟が舞台になってしまうと、必ず訪れるのは暗黒画面だが、そこに親和性の高いPOVの手法が加わります。
これは何度も何度も書いていますが、POVの手法は嫌いですし、それを合せ技になっている手ブレの映像、暗黒画面は鑑賞する気が削がれてしまいます。
それだけじゃなく、悲鳴の音量もうるさいですし、BGMだって大きすぎてバランスが悪すぎます。
主人公についても、知的探究心は伝わってくるけど、平然と遺物を破壊したり、仲間を見捨てたりと人間としてクズという共感できないところが強かった。
しかも、現場を知っている案内人を無視して主張をしたり、勝手に動いたりと、観ている側としてもイライラさせられる行動ばっかりをしています。
その結果、誰かが犠牲になると、まるで自分が悲劇のヒロインのような態度になって、更にイライラを倍増させてくれています。
真実を知る為ならば、嫌がっている人間を巻き込んで、死者を出しても責任感よりも、被害者ヅラしているところにヤバさがにじみ出ていました。
ストーリーに関しても同じようなパターンが繰り返され、上記のような幼稚すぎる演出なので、途中でマトモに鑑賞するのがバカバカしくなってしまう。
それにラストのオチも考えさせる中途半端な終わらせ方だが、このような作品について考察したいとは思えず、どうでもいいと感じました。
敢えて言うならば、主人公たちが地下洞窟を抜け出した先の世界が、自分たちの知っている世界とは違うオチだったら、いくらか面白く感じだろうと思う。
それすらやっていないので、思わせぶりな展開、最悪と言ってもいい演出、主人公のワガママなど、何一つ取っても面白さを感じられない作品でした。
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