作品データ
あらすじ
19世紀半ば、少年ローガンは育ての父が殺された事で特殊な能力を覚醒させ、1世紀に渡って兄のビクターと戦場を駆け抜けた。
やがて、ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」を創り上げたストライカーにローガンとビクターはスカウトされる。
アフリカの非人道的なやり方に不満を持ったローガンが脱退すると、数年後、かつての仲間を殺害するビクターの動きを知るのだった。
登場人物&出演者
・ローガン/ウルヴァリン(演:ヒュー・ジャックマン)
近年の出演作に『オーストラリア』、『彼が二度愛したS』などがあります。
主人公。本名がジェームズ・ハウレッド。子供の頃は病気がちだったが、父親を殺されヒーリングファクターが覚醒する。
1世紀に渡って兄のビクターと戦場を駆け抜け、ストライカーに目をつけられてチームに入る。
一般市民を虐殺する行為にガマンできず脱退して、カナダの山奥でケイラと一緒に暮らしていた。
ケイラを殺された事でストライカーからアダマンチウムを全身に注入され、真実を知って逃げる。
最後はビクターと共闘してウェポンⅪを倒し、ストライカーに記憶を奪われて彷徨う事になる。
・ケイラ/シルバーフォックス(演:リン・コリンズ)
代表作に『50回目のファーストキス』、『イルマーレ』などがあります。
ヒロイン。チームXを脱退したローガンと出会った女性。ミュータントで相手に触れる間は操る事ができる。
普段は学校の教師として子供たちに教えていて、職場までローガンを送ってイチャイチャする。
ローガンの過去を知っていて、悪夢に苛まれる彼を理解して苦悩を和らげようと助言していた。
実はストライカーに妹が捕まっていて、ローガンを監視して彼の復讐心を焚きつける役になる。
最後は銃撃で重傷を負い、ローガンを助ける為に能力でストライカーを追い出すも力尽きた。
・レミー・ルボー/ガンビット(演:テイラー・キッチュ)
近年の出演作に『レニー・ハーリン/コベナント 幻魔降臨』、『モテる男のコロし方』などがあります。
研究施設である「島」から唯一脱走した青年。物体にエネルギーをチャージして衝撃波を発する能力。
ニューオリンズにギャンブラーとして生計を立てて、その実力で小型飛行機を買っている。
島について聞いてきたローガンを怪しく見て、捕まえようとしたと勘違いして追い返してしまう。
ローガンがストライカーたちを抹殺すると知って協力し、小型飛行機で島まで連れて行った。
最後は記憶の失ったローガンに声をかけるが、自分の事を忘れていた彼に無視されてしまう。
・ジョン・ライス/ケストレル(演:ウィル・アイ・アム)
ラッパーとして活躍していて、代表作に『マダガスカル2』、『アーサーと魔王マルタザールの逆襲』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。短距離のテレポート能力を持っている。
平然と人を殺害するメンバーの中で良識な人物で、ローガンが脱退した後にすぐ抜けていた。
今ではラスベガスでフレッドとともにボクシングジムを経営し、訪れたローガンを快く出迎えた。
ミュータントを捕まえた事に罪悪感を持っていて、ローガンとガンビットに島の場所を聞く。
最後はセイバートゥースと対決するが、動きを先読みされて殺されると、能力を奪われてしまう。
・フレッド・デュークス/ブロブ(演:ケヴィン・デュランド)
近年の出演作に『519号室』、『3時10分、決断のとき』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。戦車の砲弾も跳ね返すほどの頑丈な肉体を持つ。
ローガンがチームを脱退した後でストライカーに従っていて、マーヴェリックとは仲が良い。
ケストレルとラスベガスでボクシングジムを経営し、摂食障害で巨大化した脂肪の塊となる。
ローガンがストライカーの情報を得る為、ボクシングをするもアダマンチウムの硬さに気絶する。
最後は目を覚ますと、ローガンに脅されて必要な情報をすべて話して許してもらった。
・クリス・ブラッドリー/ボルト(演:ドミニク・モナハン)
近年の出演作に『セール・オブ・ザ・デッド』、『リンガーズ/ロード・オブ・ザ・ファンズ』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。電気を自由自在に操って様々な電子機器を遠隔操作できる。
アフリカでアダマンチウムを求める作戦では、現地へ向かう飛行機を遠隔操作で操縦していた。
アダマンチウムの出どころを知る武装グループの襲撃では、止まったエレベーターを動かす。
チームを脱退して、移動式のサーカスに所属して電気を消すチャレンジの店を開いていた。
最後は訪れたセイバートゥースを迎え入れるが、死ぬ覚悟ができていて抵抗せずに殺された。
・エージェント・ゼロ/マーヴェリック(演:ダニエル・ヘニー)
代表作に『ミスター・ロビンの口説き方』、『マイ・ファーザー』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。超人的な銃の扱いと高い身体能力を発揮する。
アダマンチウムの出どころを知る武装グループの襲撃では、先手を打って外の兵士を一掃した。
ローガンがチームを抜けた後もストライカーの為に忠実に働き、疑問もなく虐殺をしていた。
カナダの山奥で働くローガンと久しぶりに再会すると、早撃ちで葉巻を一瞬で撃ち抜いていた。
最後はローガンを助けた老夫婦を射殺し、逃げる彼を追うも返り討ちに遭ってヘリで爆死した。
・ウェイド・ウィルソン/デッドプール(演:ライアン・レイノルズ)
近年の出演作に『アドベンチャーランドへようこそ』、『ペーパーマン』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。日本刀の二刀流を使って弾丸を弾き返す身体能力を持つ。
超振動させた日本刀でなんでも切断する能力を持ち、外国語に堪能だが減らず口で怒られる。
ローガンがチームを脱退した後もストライカーに従い、ビクターに殺された事になっていた。
実際はウェポンⅪの実験体となって、様々なミュータントの能力を移植された兵士となっていた。
最後はストライカーの命令でローガンたちを追い込むが、首を切断されるも死なずに蘇った。
・ビクター・クリード/セイバートゥース(演:リーヴ・シュレイバー)
近年の出演作に『ディファイアンス』、『コレラの時代の愛』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」の一人。金属を切断する爪と驚異的なヒーリングファクターを持つ。
ローガンの兄で育ての父を殺した彼と行動を共にして、1世紀に渡って数々の戦場を生き抜いた。
ストライカーのスカウトでチームXに入ると、殺人衝動を満たせる場所として満喫していた。
ローガンが脱退してからもストライカーに従うが、弟を取り戻す為に偽装工作なども行った。
最後はウェポンⅪに苦戦するローガンと共闘し、倒すと兄弟の縁は切ったと話して立ち去った。
・ウィリアム・ストライカー(演:ダニー・ヒューストン)
近年の出演作に『ギャラリー/欲望の画廊』、『30デイズ・ナイト』などがあります。
ミュータントで編成された特殊部隊「チームX」を創り上げた人物。世界をミュータントから守りたい目的を持つ。
息子もミュータントで計画の第一号として実験体にして、ローガンの能力によって完成を見る。
アダマンチウムも手に入れると、ローガンへの実験をする為にケイラを利用して成功させた。
反対する将軍ですら自らの手で殺害し、デッドプールを創り上げてローガンの抹殺を企てる。
最後はローガンの記憶を奪うが、ケイラの能力で足に血がにじむほど歩かせられて保護された。
感想
[個人的な評価]
本作は『X-MEN』シリーズの4作目にして『ウルヴァリン』三部作の1作目となります。
更に『X-MEN』のオリジナル三部作のスピンオフにおいて続編という位置づけになっています。
アメコミ映画の中でも当時は『スパイダーマン』に並ぶシリーズであり、タイトルになるウルヴァリンも人気が高いキャラクターでした。
当初、ウルヴァリンをヒュー・ジャックマンが演じる事で批判をもらったが、今では彼が演じる事に多くの人が称賛している。
それぐらい従来のウルヴァリンのイメージと違っても、ヒュー・ジャックマンのイメージが実写映画化する際に合っていました。
そんな本作ではヒュー・ジャックマンがウルヴァリン役だけに限らず、製作にも名を連ねている事から本気度を垣間見られる。
唯一、この作品で酷評を受けたのは人気の高いキャラクターだったデッドプールで、後年同じ役を演じたライアン・レイノルズが自虐ネタで使っている。
基本的にアクションの面では登場するキャラクターたちの見せ場があって、しっかりと存在感を示しているのは良かった。
何より映画オリジナルの設定にウルヴァリンとセイバートゥースを兄弟にした変更点が作品をより盛り上げています。
原作では敵対する存在であって血縁関係はなかったが、そこに踏み込んだ事でよりドラマチックになったと言えるだろう。
セイバートゥースは『X-MEN』の1作目に登場しているが、別人という感じにしたのは逆に良かったと思います。
演じているリーヴ・シュレイバーの演技も上手く、ウルヴァリンに敵対心を持ちながら兄としての感情を表現できていたと感じます。
本作はデッドプールの設定に不評を買っていましたが、個人的に最初から最後まで面白く、シリーズの中でトップだと感じた作品でした。
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