作品データ
あらすじ
両親を殺され孤児となった小凡は敵討ちを心に誓い、武術界の正義として知られる門派の青雲門に弟子入りした。
10年後、師匠の娘・霊児や兄弟子たちに支えられ成長した小凡は、両親の命日に魔教の神器「摂魂棒」を偶然手に入れてしまう。
神器を奪おうと謎の女刺客・碧瑶や邪悪な鬼王軍団が小凡の命を狙う中、彼の肉体は制御不能のパワーを覚醒させるのだった。
登場人物&出演者
・小凡(演:シャオ・ジャン)
代表作に『モンスター・ハント2』、『ザ・ルーキーズ』などがあります。
主人公。10年前に何者かによって村人と両親を殺され、復讐の為に青雲門へ弟子入りする。
長年に渡って修行しても一向に強くならず、その代わりとして料理の腕は上達する。
姉弟子の霊児に片思いするが告白できず、自分の血と石と木の棒が合体した武器を入手。
武術大会で木の棒である摂魂棒が代わりに戦い、雪琪との決勝戦で惜しくも敗れる。
最後は3つの神の力を持ってしまい、魔王になりえるとしてケガした碧瑶と旅に出た。
・霊児(演:タン・イーシン)
代表作に『後宮の涙』、『黄金時代』などがあります。
青雲門・大竹峰の流派。師匠である不易の一人娘。小凡の姉弟子として何かと気にする。
いつまで経っても強くならない小凡を心配しているが、あくまで姉弟子として接する。
実は別の流派の戦士に片思いしていて、小凡の気持ちを分からずにアドバイスを求める。
武術大会では準決勝戦で雪琪と戦ったが、優勝候補だった彼女に勝てず小凡に託した。
最後は3つの力を手にした小凡に殴られるが、助けたい気持ちで彼を正気に戻した。
・雪琪(演:リー・チン)
代表作に『赤い星の生まれ/建党偉業』、『フライト・キャプテン/高度1万メートル、奇跡の実話』などがあります。
青雲門・小竹峰の流派。他の流派も見に来るほどの実力者。青雲門で最強だと言われる。
みんなが隠れて小竹峰まで修行を隠れて見ると、突き出された小凡に罰を与えていた。
師匠と小竹峰の為に戦っているが、激しい特訓のせいで心臓に負担をかけて弱体化する。
薬でなんとかごまかしながら武術大会の決勝戦まで進み、小凡をなんとか倒した。
最後は世界を滅ぼす力を手にした小凡を殺すよう師匠に言われるが、そのまま見逃した。
・碧瑶(演:モン・メイチー)
代表作に『Autumn Fairy Tale』、『Step Up China』などがあります。
鬼王の娘。通天峰の侍女と偽って小凡が持つ摂魂棒を奪おうとするが何度も失敗する。
父親に言われて摂魂棒と盗もうとするが、小凡を主と認められて持ち去ることができず。
青雲門の者に追われていると、たまたま遭遇した小凡と一緒に安全な洞窟へ逃げた。
両親を殺されて復讐を誓った小凡が止めたと聞いて、摂魂棒を奪う事に躊躇いを持った。
最後は摂魂棒を持っていくも父親を裏切り、雪琪の剣で重傷を負うが小凡と旅立った。
・不易(演:チウ・シンジー)
代表作に『Dai shu nan ren』、『曹操暗殺/三国志外伝』などがあります。
青雲門の師匠。大竹峰の流派。村と両親を殺された小凡を弟子として迎え入れている。
10年に渡る修行で一向に強くならない小凡を心配するが、彼の作る料理の腕は認めている。
強くなったと豪語する小凡を試すが、霊児や他の弟子たちが助力しても打ち破っていた。
武術大会で急に強くなって勝ち進んだ小凡を疑うが、メンツの為に詳細を無視した。
最後は絶大な力を手にした小凡を止めるも失敗し、殺される前に助けるとなぜか死んだ。
・水月(演:セシリア・イップ)
代表作に『五福星』、『淪落の人』などがあります。
青雲門の女性師匠。小竹峰の流派。青雲門でも名門で、過去に他の師匠が修行を見ている。
他の流派が覗きに来る事に嫌悪感を持っていて、宥めた総帥についても言及していた。
武術大会の優勝候補である雪琪に厳しい特訓をして、心臓が傷を負い辞退を考えていた。
雪琪が小竹峰の為に戦うと決意されると、それを無視せずに薬を渡して戦わせていた。
最後は魔王の力を手にした小凡が危険だと雪琪に殺すよう命令するも無視されてしまう。
・道玄(演:デヴィッド・チャン)
代表作に『上海ドラゴン英雄拳』、『デイジー』シリーズがあります。
青雲門の総帥。道天峰の流派。青雲門を束ねる師匠だが、水月を覗き見した過去を持つ。
他の師匠たちが集まって状況を聞いていたが、不満を漏らした水月を宥めていた。
摂魂棒が放つ禍々しい力を感じ取ると、鬼王の復活が近いを分かって警戒していた。
小凡を罠に使って鬼王の手先だった碧瑶を見つけ、弟子たちを従えて倒そうと試みた。
最後は鬼王を退ける為に他の師匠と協力るが、小凡の危険さで殺すべきだと主張した。
・鬼王(演:ベンユ・チャン)
代表作に『ストームブレイカー/妖魔大戦』、『ペガサス/飛馳人生』などがあります。
摂魂棒を長年求めていると、小凡が復活させた事を知って部下たちを寄越した。
娘の碧瑶が先に奪おうと繰り出したが、望み通りに持ってくると小凡から奪っていく。
主を小凡と決めた摂魂棒が手に入れられず、碧瑶にも裏切られると青雲門と戦った。
一人で青雲門の大軍を簡単に倒していき、師匠たちとの戦いでも圧倒していた。
最後は覚醒した小凡が魔王になると丁寧に説明して、生き残った部下たちと消え去った。
感想
[個人的な評価]
本作は中国でベストセラーとなったシャオ・ディンのファンタジー小説『誅仙』が原作です。
日本ではオンラインゲームとして人気を集めており、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のチン・シウトンが監督を務めます。
いわゆる「お金アルヨ、チャイニーズ・ファンタジー」というカテゴリーに入ります。
元々はファンタジー小説でオンラインゲームになったので、内容としては小難しい展開はほぼない。
その代わりとして、やたらと登場人物が出てくるが、物語の中で関わってくるのはかなり少ないという結果になります。
そもそも、本作は続編を意識したかのような展開であり、物語としては終わっていません。
壮大な物語だと分かっているのですが、納得できないのは、主人公が自分の力で強くなったワケじゃない点です。
あくまで与えられた力しか発揮せず、主人公自身も成長しているワケじゃなく、ただ振り回されて力に覚醒しているだけでした。
しかも、ラストではなぜか主人公を助けようとする流れについても、彼に対する同情心を持つだけの説得力もなかった。
本作は派手な映像とワイヤーアクションを組み合わせているだけにしか見えず、キャラクターは単なる記号だけでそれ以上の価値は見出だせなかった。
確かに登場するキャラクターたちは格好良く演出されているが、結局はそれだけで中身は薄っぺらすぎて今ひとつ魅力も感じあれなかった。
ただ、何も考えずに繰り広げられる目の前のド派手な映像だけを見るだけでも楽しめるので、深い物語を追求するのはお門違いかもしれないだろう。
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