【みなに幸あれ】VD-1024

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作品データ

公開年月 2024/01/19
ジャンル ホラー
原作 下津優太 『みなに幸あれ』
監督 下津優太
脚本 角田ルミ
製作 菊地剛、五十嵐淳之
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

看護学生の孫はひょんな事から祖父母が暮らす田舎へやって来た。
久しぶりの再会に家族水入らずの幸せな時間を過ごした孫だったが、徐々に違和感を持っていく。
祖父母の家には「なにか」がいるようで、次第に孫は人間の存在自体を揺るがすほどの根源的な恐怖に巻き込まれていくのだった。

登場人物&出演者

(演:古川琴音)

代表作に『十二人の死にたい子どもたち』、『Cloud/クラウド』などがあります。

主人公。看護学生。国家試験が控える中で休みをもらっている。祖父母の田舎へ単独で行く事になった。

祖父母との再会を懐かしむが、おかしな様子を疑いながらも幼馴染との会って楽しんでいた。
一室に祖父母が老人を監禁していると知り、幼馴染に頼んで助け出すも父親に燃やされた。
山で伯母と会うも誤って殺してしまい、世界は犠牲で成り立っている事を徐々に理解した。
最後は幼馴染を生贄にして犠牲を受け入れ、数年後に婚約者を見つけて幸せだと実感した。

幼馴染(演:松大航也)

代表作に『見えない目撃者』、『20歳のソウル』などがあります。

ヒロイン。孫とは同年代で父親から農業を受け継いでいる。父親が体を悪くしたせいで仕方なく米作りする。

いじめられっ子を助けた孫と久々の再会を果たすが、犠牲について他の家とは考えが違う。
孫が生贄を助けたいと相談を受けて一緒に救出するも失敗し、怒られてそのまま引っ込んだ。
犠牲について知って苦悩する孫の気持ちを知っていき、なんとか助けたい気持ちとなる。
最後は父親が死亡した事で犠牲のない自分たちは幸せになれず、孫の為に生贄となった。

祖母(演:犬山良子)

本作が長編映画デビュー作となります。

田舎で祖父と大きな家に住んでいる。孫が小さい頃から「幸せ」にこだわって何度も聞いている。

久しぶりに東京から帰ってきた孫と再会を果たすと、満面の笑みで迎えて手料理を振る舞う。
一室に生贄を監禁している事を孫が知り、説明しようとするも聞いてもらえずにいた。
生贄が死んだせいで体調が悪化していくが、同時に妊娠して息子たちが帰って来ると迎える。
最後は臨月がやって来て祖父や息子とその妻に支えられ、無事に赤ん坊を出産していた。

祖父(演:有福正志)

代表作に『Mr.Long/ミスター・ロン』、『僕と彼女とラリーと』などがあります。

田舎で祖母と大きな家に住んでいる。孫が小さい頃に「幸せ」だと聞くと、満面の笑みで受け止めていた。

東京から孫が久々の帰省を果たすと、重い荷物を率先して運んで再会を楽しむ事になった。
急に様子がおかしくなって孫に尋ねられるが、何事もなかったように普通に接していた。
生贄がいなくなって体調が悪くなって、食事の席で吐血して時間がないと息子に言われる。
最後は祖母の出産を手伝って赤ん坊が生まれ、孫が犠牲を受け入れ幼馴染の生贄で安泰する。

(演:吉村志保)

代表作に『空飛ぶ金魚と世界のひみつ』、『サンクスレター』などがあります。

孫の母親。祖父母の家に住んでいたが、現在は都会へ移り住んで娘の他に息子も生まれる。

息子が風邪を引いたせいで孫と一緒に帰れず、それを電話口で言って彼女に行かせた。
遅れて祖父母の方へ行く途中で、生贄が逃げ出して処分するも孫が真実を知らず止めていた。
取り乱す孫に犠牲の上でみんな生きていると話すが、まったく聞いてもらえずにいた。
最後は祖母が出産する際に祖父とともに土台となって、無事に赤ん坊が生まれる事になる。

(演:西田優史)

本作が長編映画デビュー作となります。

孫の父親。祖父母の家に住んでいたが、現在では都会へ出て娘の他に息子も生まれている。

本来は孫とともに祖父母の家に行くはずが、息子が風邪を引いたせいで遅れてやって来る。
生贄が逃げるも車に轢かれた様子を見て、もう使えないとして火を放って焼き殺していた。
祖父が吐血して笑った事で時間がないと知り、孫が早く生贄を連れて来るよう待っていた。
最後は祖母が出産する際に手伝い、孫が幼馴染を生贄にした事で幸せが安泰となった。

感想

[個人的な評価]

評価 :2/5。

本作は『第1回日本ホラー映画大賞』にて大賞を受賞した同名小説の短編映画を長編映画化した作品となります。
この作品は短編映画を撮った下津優太が長編映画化させ、かつてホラー映画の名手だった清水崇が総合プロデュースを務めています。
まず、ジャパニーズホラーを没落させている清水崇がバックに控えている時点で、本作はホラーじゃないと最初からわかっていました。
今ではジャパニーズホラーは全盛期と比べ物にならないほど落ちぶれてしまい、逆にコメディのジャンルに近くなっている気がします。
特に近年の清水崇が作る作品には怖さどころか、信念すら感じられないので、早くホラー映画から足を洗って欲しいと思っています。
そんな本作は怖さを捨てて不気味さに新たな路線を引いて、よく分からないような世界観に引き込もうとしています。
一応は小説が元ネタとなっているようだが、この題材ではどう考えても短編映画向きのアイデアだと言えるだろう。
今回は強引に長編映画化させたせいで意味不明さが目立ち、考察したい人だけが楽しめるような構造となっています。
ただ、考察するほどの面白さ、設定の深さはまったくないのが問題で、笑えないギャグが挟まれているせいでセンスを問うような印象を持ちました。
しかしながら、本作で唯一光っているの主演を張る古川琴音であり、彼女がいなければ作品の良さがまったくないと言えると思います。
残念ながら物語において主人公を不気味な世界に引き込む祖父母の演技が下手すぎて、没入感を残っている気がしました。
本来なら演技巧者な役者を配置するべきところに素人みたいなキャスティングをしたせいで、設定の良さを潰していると思います。
もうジャパニーズホラーは正当な怖さを描けない現状なのは言うまでもなく、改めて清水崇という人物は早くホラー映画から出ていった方が良いと感じました。

コメント

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