作品データ
あらすじ
未知のウイルス感染により人類のほとんどがゾンビ化した世界で、ジョンはあてもなく一人で旅をしていた。
ある日、同じく生き残ったアウトローのニックと出会い、彼はジョンが持っていなかった安全な地を示す地図を持っていた。
ジョンとニックは地図を頼りに北を目指すが、無法集団と出くわし、二人の旅路の運命が大きく変わるのだった。
登場人物&出演者
・ジョン(演:マヌエル・アーバネック)
代表作に『Blood Feast』、『Stories of the Dead – Die Farm』などがあります。
主人公。世界がゾンビだらけになって、何ヶ月も一人で過ごしてあてもなく旅をしていた。
ボスの部下に襲われる人間を救って一緒に行動していたが、結果的に一人だけになっていた。
車がガス欠になったニックと遭遇して最初は挑発してケンカしたが、結局二人で旅する事に。
ニックが持っている地図の安全な場所を目指していくが、失敗する度と口論になってしまう。
生き延びる為にボスの部下に遭遇して倒していき、そのせいで目をつけられる事になった。
ボスの罠に引っかかって絶体絶命になるが、ニックとのケンカで勝機を見出して倒した。
バンのドアを不意に開けたせいで大量のゾンビに襲われ、ニックとの口論中に彼が噛まれる。
やりきれない気持ちになって、ニックが自殺を遂げる前に手帳を託され、彼の遺体を埋めた。
最後は油断してゾンビに噛まれ、ゾンビ化するも別の生存者が手帳を見つけて希望を与えた。
・ニック(演:ヤン・ボーレンシュミット)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。世界がゾンビだらけになって、手帳に日記を書いて精神的に限界を迎えて死を覚悟していた。
目の前でゾンビ化したカップルの車を手に入れ、希望を手にして再び地図の記す場所に行く。
ガス欠となった車の中にいたジョンとケンカになるが、ゾンビを倒してから和解していた。
手帳に記される北の安全な場所をジョンと目指していき、ボスの手下と遭遇して倒していた。
そのせいで目をつけられてしまい、不注意からボスとその手下に囲まれて捕まってしまう。
ジョンとケンカして油断させ、ボスを人質にして手下を数人殺害してなんとか逃げ出した。
バンを見つけて調べるが、ジョンのせいで大量のゾンビと戦って倒し、また口論をしていた。
いつも責められたジョンがブチ切れていたが、油断してバンの下にいたゾンビに噛まれた。
最後は噛まれた現実にブチ切れるが、すぐに冷静となってジョンに手帳を渡して自殺した。
・ボス(演:スティーヴン・ムーアズ)
本作が長編映画デビュー作となります。
数人の手下を従える危険な男。世界がゾンビだらけになっても、恐怖政治によって手下たちの上に君臨する。
食料や女を捕まえる為に手下を駆り出し、計画的で冷静に動こうとするように務めている。
手下たちが勝手に暴走して内輪揉めが始まると、すぐに一喝して仲裁し、的確な指示を出す。
カップルを捕まえると、満を持して登場してくると、抵抗した男を女の前で平然と殺害した。
抵抗する女をじっくりと物色していたが、反抗的な態度が気に食わず躊躇う事なく殺害する。
あくまで恐怖政治を主体に手下たちを動かしていて、自分のナワバリに対して意識が高い。
何ヶ月も手下を何人か殺害するジョンとニックの存在を認め、彼らを罠にハメて捕まえた。
抵抗できなくなったジョンとニックを上から目線で見て、二人がケンカを始めて笑っていた。
最後は油断して二人に捕まってしまい、やって来たゾンビの餌食になって食い殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は短編映画『Live or Let Die』を長編映画としてリメイクしています。
この作品は短編映画を共同で作ったマヌエル・アーバネックとヤン・ボーレンシュミットが主演も務めています。
短編映画が好評を得てから長編映画にするパターンは決して珍しくないが、だからと言って上手くいくという保証はありません。
逆にあまりに知られていない短編映画でも、長編映画化して大ヒットする場合もあります。
そんな本作はゾンビ映画でありながら、バディ映画という側面と、娯楽性よりも芸術性の印象が強い作品となっています。
基本的にあまり芸術性を目指す作品は好きじゃないが、本作はそこら辺のバランスが絶妙で、主人公二人のエピソードに集約した点が上手く働いています。
似たようなゾンビ映画に『スウィング・オブ・ザ・デッド』があって、こちらもバディ映画の要素を持っているが、個人的には微妙な印象でした。
しかし、本作は一つひとつのシーンをじっくりと描いて、更に芸術的な構成を取る事で単なるゾンビ映画じゃないと分かります。
特に主人公であるジョンとニックが最初一匹狼として登場し、お互いに目指している場所が違っていたが、地図の安全な場所から二人で協力してチームになるところが良い。
しかし、時には激しい口論を繰り広げるが、二人はチームで結局協力していくのは面白く、自然と彼らを応援したくなる構成も上手く噛み合っています。
ラストは少し悲しい描写になってしまうが、これはこれで彼らにとって良い結末になったと感じられます。
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